南九州の山旅

第一部     平成25年8月24日 開聞岳(鹿児島県日本百名山  (924m)


開聞岳 登山口:開聞山麓ふれあい公園 (2合目登山口近く) 駐車場、トイレ有り、テント泊: 可
     歩行時間:往復 約5時間〜5時間半
     日帰り温泉:レジャーセンターかいもん



南九州の山旅のスタートは開聞岳(かいもんだけ)

8月から半退職の身分になりこの月の後半に屋久島を計画する。屋久島は去年「伊予の鈍亀さん」が行かれてレポを頂い
た。今年になって「やまあらし」さんも行かれたと報告を貰う。そうこうしている内に何と「
reikoさん」までもが九州新
幹線を利用してリッチに出かけた。う〜〜ん こりゃ私も行かない理由が見当たらない。


台風などで天気が悪い場合は南アルプスに変更するつもりだったが、まあ1日だけ雨予報の様だったので8月23日(金)
夜に九州に向けて新居浜の実家を出発する。鹿児島まで旅をするのだから行きがけの駄賃に開聞岳にも登る計画を立てて
いる。

車で行った訳は荷物を抱えて電車の旅は苦手な事と、基本的にはテント泊だから先に開聞岳に登り、雨が降ってテントや
服が濡れても車の中に放り込んで鹿児島に置き屋久島へ向かえば良い。翌日(日曜)鹿児島発18時出発のフェリー「ハイ
ビスカス」で種子島経由屋久島0700時着片道¥3,200で行くつもりだ。



佐田岬(三崎)からフェリーに乗り夜中に佐賀関へ着く。そこから熊本までは高速道路を使うと北に迂回して距離が長そ
うなので57号線の一般国道を使う。竹田市から阿蘇市を通る九州横断ルートで信号も多くない。途中仮眠を取って熊本
へ入り、九州自動車道で鹿児島へ、そこから指宿スカイラインを通る。

途中雨も少し降ったが鹿児島付近になると天気が良くなった。快調に車を飛ばし指宿開聞岳の登山口である「かいもん山
麓ふれあい公園」へお昼少し前に着いてしまった。
しばらく迷ったがこの際土曜日中に開聞岳登ってしまう事にした。駐
車場で支度をし12時丁度、公園管理事務所の前に置かれた登山届に記入してさっそく登山を開始する。


開聞岳は途中「池田湖」辺りからも見たが山頂付近は雲がかかっていた。この時期海から湿った空気が入るので天気が良
い日でも山頂付近は雲がかかる様だ。


ふれあい公園から登山口へは2つの道があり、「新登山口」の標識に従い右手からプールなどの施設を反時計回りに2合
目登山口へ向かう。途中不安になる程舗装道路を迂回する。12時13分旧登山口との合流点が「2合目」登山口の標識
がありホッとする。



                屋久島からの帰りにフェリーから見た開聞岳の勇姿

 
 指宿スカイラインから見る桜島は雲か噴煙か?          池田湖畔から開聞岳を眺めるが山頂も雲の中

 
かいもん山麓ふれあい公園の垂れ幕がかかっている       かいもん山麓ふれあい公園の管理棟

 
      新登山口はプール脇を通る                 広い舗装道路を裾野へと進む

ここからやっと山道となり、シダの林床と背の高い木々が生い茂りさすが鹿児島の山だという印象を持つ。登山道は良く
歩かれているので相当掘れこんでいる。15分ほど歩くと未舗装の広い林道と交差した。ここは間違う人も居るのか真っ
直ぐ続く細い道に「登山道」の標識がある。尚も掘れこんだ道が続くが両側の土は火山灰だろうか黒っぽい色をしている。
三合目の標識を過ぎる辺りまで1m弱周りから掘れこんで塹壕の様な登山道が続き、それが終わると大きな岩がゴロゴロ
としてきた。


四合目の標識を過ぎると石を四角に切り出して階段に整備している。13時12分五合目に着くとそこは展望所になって
おり福岡から来た年配のグループが休憩している。雲が低く垂れ込めているが長崎ノ鼻と指宿が何とか見える。


 
ふれあい公園から10分ちょっと歩くと2合目登山口に着く    やっと山道に入る  シダと灌木の間を縫う登山道  

 
  広い林道と交差 登山道方向に標識あり                深く掘れこんだ登山道 

   
   雨が降れば水の通り道になるんだろうなあ         12時53分4合目 山頂まであと2.5kmと書いてある 

  
    石を四角く削って石段にしている              13時12分5合目休憩所に到着


        5合目展望台から長崎ノ鼻が見える (右手)   奥が指宿だ


しばらく景色を眺めた後、歩きを再開すると又石段がありそこを過ぎると茶色や黒色の火山礫が敷き詰められた道になる。
富士山の最後もこんな感じで歩きにくかったが、ここは傾斜が緩やかなので問題なし。玉砂利道が終わると13時30分
今度は大きな岩がゴロゴロする登山道に変わり六合目の標識が現れる。登山道はまどろっこしい程に高度を上げず歩きに
くい岩の山腹を巻いて行く。丁度香川県の飯野山(讃岐富士)の拡大版って所だ。



13時54分七合目に着くと子供を2人連れた登山者に会う。子供は元気で大人の先を進んで行方不明になったりする
事故が起こっているが、ここは一本道なのでその心配は無さそうだ。七合目を過ぎると登山道は安山岩の大岩となり、
頭上の樹木が減って辺りが明るくなる。この辺りは恐らく眺めの良い展望所だろうが雲が低く垂れ込めて海岸線がやっと
見える程だ。すると第三救助ポイントの支柱が立っておりそこから眺められるであろう屋久島や種子島の写真が置かれ
ていた。この二つの島は隣り合っているが、種子島は細長く比較的平坦で、屋久島は円錐形だ。


  
     石段が丁寧に積まれている                火山礫が敷かれた玉砂利登山道

 
         洞(うろ)を覗く                    登山道には大きな岩がゴロゴロしてくる

 
13時32分 6合目 (山頂まで後1.6km)            13時54分 7合目 小さな子供2人 頑張れ〜

 
      安山岩の岩を歩く                      雲が低く垂れ込めて海岸線が見える

 
  どんな山でも救助される登山者がいる                   整備された登山道


14時05分杖・木切れなどの投げ込み禁止と書かれた「仙人洞」の看板が立った洞窟に到着。ここは昔開聞岳が噴火
した際溶岩がせり上がって出来たもので、山伏の修行場になっていたらしい。穴があったら何かを放り込みたいのが人
情だろうか。


比較的平たい場所に八合目の標識があり後0.8kmと書かれている。もう山頂まで一息かなと思いながら同じような
登山道のマンネリ感に浸っていると14時30分九合目の標識があった。


ここからやっと高度を上げる様な登山道となり待ってました〜と言う様な岩場や梯子段が現れる。樹木が減って山頂付
近も眺められるが残念ながら霧がかかっていて良く見えない。
登山道に横たわるデカい岩には苔が模様の様に生えてお
り、丁度東赤石山の橄欖岩の様に見える。


 
     投げ込み禁止の張り紙                   何か湿気ていてこんな場所で修行するのはイヤだなあ

 
 よっぽど木切れを投げ込む人が多いんだろううなあ       飽きてくる水平の巻道

 
14時11分8合目 山頂まで残り0.8km             14時30分 9合目

 
     おっ 初めての梯子段が現れたぞ             むむっ 又グルグル水平道じゃん

 
  山頂まで52m 登山口まで4.2km ちゅうことは片道行程 4,252mか  山頂方面は霧に覆われている


山頂直下には赤い「御嶽神社」の鳥居と祠があったのでお参りする。14時52分霧に覆われた山頂へ到着。家族連れ
が大岩で休憩中であまり広いスペースはない。東京から来た単独登山者がいたので山頂標識と皇太子殿下登山御立所で
手早く写真を撮って貰い少し話をする。この人は明日屋久島へ行くと言う。「縄文杉へ行かれますか?」と聞くと「い
やいや とんでもない。あそこは宮之浦岳より大変な登山をしなけりゃならん場所だ」と言う。「そうなんですか〜」
と言って深く追求せずにお別れする。


 
      山頂直下の御嶽神社                   畏れ多くも皇太子殿下登山御立所でシェ〜〜

 
  14時52分 開聞岳山頂に到着               皇太子殿下が登られた時に相当登山道が整備されただろう

 
  開聞岳の2等三角点は922.23mと少し低い         やはりここも海風を受けて霧が多いのだろう

山頂を極めたら同じ道を又グルグル歩いて下山口を目指す。17時30分かいもん山麓ふれあい公園へ帰り着き、管理棟で
テント泊を申込む。

整地された芝生のテン場で設営後、そこで紹介されたレジャーセンター開聞温泉へ行きスカッとする。横には温泉プー
ルが併設しており泳ぎながら温泉に入れるという贅沢な所で、波が打ち寄せる音を聞いた後テント場所へ帰る。風が結
構強く吹いているが、テントの中は暑かった。夏場はメッシュ地のテントがいいと思った夜だった。



        第三救助場所に設置されていた展望案内図 天気が良いと屋久島が見えるのだが・・・・


            5合目展望台からは朝より少し見晴しが良かった

 
    17時24分 2合目登山口に帰る              かいもん山麓ふれあい公園の駐車場


   8月24日(土) 指宿でテント泊

登り2時間50分、下り2時間20分 合計5時間10分の日本百名山だった。テントに入り翌日からのスケジュール
を組み直しながら眠りに着く


第2日 屋久島シリーズ 白谷雲水峡は  ここ

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