全新居浜人に捧げる「窓の滝」の真実

   魔戸の滝 (新居浜市、東種子川 (ひがしたねがわ) 別名 樽の滝、下瀑(しもだる)

       
      窓の滝・下瀑(しもだる) 落差約25m とその上流部に見える小滝
      写真は伊予の鈍亀さん提供(2017年12月窓峠付近の林道から撮影)
      (注)魔戸の滝上流部に見える2つの滝は中瀑、上瀑ではない

プロローグ

窓の滝の真実」それは平成29年8月27日ヤマモトさんからの掲示板投稿から始まった。ヤマモトさん
の憂いは新居浜市役所ホームページにある魔戸の滝下瀑写真の上部にある小さな2つの滝を中瀑と上瀑だと勘違
いしている人が殆どで、それが伊藤玉男さんの「窓の滝論」(下瀑・中瀑・上瀑の流域300m区間構成)が埋
もれてしまう事だった。

つまり、市役所のHP等に掲載されている魔戸の滝上部に見える小さな2つの滝は中瀑、上瀑では無く、魔戸の
滝(窓の滝・下瀑)を遠望する場所からはその上部にある中瀑、上瀑は谷の曲がりの為に見えないと言う事だ。


香川県生まれで大分市在住のヤマモトさんは昭和45年頃から多感な9年間の青春時代を新居浜で過ごし、地元
の魔戸の滝(窓の滝)へ通う様になる(70回)


その中で銅山峰の主「伊藤玉男」さんと知り合う事になり伊藤さんの言う「窓の滝とは下瀑から始まる一連の滝
と釡や瀞が廊下に囲まれ(上瀑の)窓に至る流域全体を指す」事を実感する。


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伊藤玉男さんの「赤石の四季」にはこの「窓の滝」に関して以下の記述がされている。少々長い引用になる
がお許しあれ


種子川(たねがわ)は川口(かわぐち)で東と西に分岐する。東種子川の方は平凡な渓谷だが西種子川の方は
ダイナミックな渓相だ。(中略)
窓の滝の入り口で林道は右岸に渡り、ヘアピンカーブを重ねて標高約650m
地点で串ヶ峰の尾根を越えて東種子川側へのびている。
橋(樽ワ淵橋)の袂の登山口には立派な案内標識がある。

左岸の谷沿いの道を辿ると10分以内で窓の滝「下瀑」(しもだる)が姿を見せる。落差凡そ25m、水量も豊
富で常に水しぶきを上げている。


窓の滝は大きく三つに分かれていて、下から下瀑中瀑上瀑とあり、全長で300m、落差は全て合わせて
150mを超す。登路は左岸にあり、さすがに急坂だ。途中1か所中瀑の淵に下りられる所があるが下瀑から上
瀑まで谷を遡行する事は不可能だ。


窓の滝を形成する岩石は結晶片岩の中で最も堅硬な石英片岩で、硬岩は浸食作用に強い恰好な例として実感でき
る所だ。
急坂を登り切ると上瀑の窓の頭に達する。

「窓の滝」の由来は両岸相い迫って遠方から眺めて窓の様に四角に向こうが透けて見えるからで、案内標識に書
かれている「魔戸の滝」は単なる観光用語だ。


「窓の頭」を越すと地形が急に緩くなり、そこから上瀑の上部に下りられる道が分かれていて、案内標識もある。
西種子川の遡行はここからが本番だ。(後略)』

と記載されている。

ヤマモトさんは、窓の滝に通ううちに伊藤玉男さんに啓発されて「峠から見る切り裂かれた白く輝く石英片岩の
絶壁=窓、を持つ滝を「窓の滝」と呼んだ説や、もっと突き詰めて上瀑の上部を両側から切り立った岩崖の風景
を「窓」と強くイメージされる様になる。



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又、四国新聞社発行の「四国百滝」(武市伸幸著)の「魔戸の滝」部分には

『 地元では昔から「樽の滝」と呼んだが、窓峠から眺めることが出来る事から「窓の滝」と呼ばれるようになり、
当て字を使って「魔戸の滝」となった。
また、滝は大きく三つに分かれており、下から「下瀑」「中瀑」「上瀑」
と呼び、上瀑の形が窓のようだから、との説もある 』 

と記されている。
ちなみにここにある「窓峠」とは西と東の種子川を結ぶ串ヶ峰尾根登山口のコル部を指している
様だ。


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この様に、窓の滝は「下瀑」(しもだる)、「中瀑」(なかだる)、「上瀑」(うわだる)によって形成されて
いるとの記述が市役所のHPや私を含めてあるものの、その具体的な取り扱いに突っ込んだ記述・レポートが無
くこの点をヤマモトさんが問題提起をされたのだった。


それまで私にとって「魔戸の滝」と名付けられた窓の滝・下瀑(しもだる)登山口は東の串ヶ峰、南の種子川道
から兜岩、西の石ヶ山丈・上部鉄道跡への起点としての位置づけでしかなかった。
従って上部の石ヶ山丈分岐ま
での魔戸の滝左岸ルートから左手の崖には危険で近づいてはならないタブーの地としての存在だった。


又、魔戸の滝(窓の滝・下瀑)を遠望する場所からはその上部にある中瀑、上瀑は谷の曲がりがあって見る事が
出来ず、
市役所のHPに掲載されている魔戸の滝上部に見える小さな2つの滝は中瀑、上瀑では無いと言う事だ。


今回ヤマモトさんの掲示板投稿での問題提起が実証主義者のエントツ山を窓の滝・下瀑上流部へと誘(いざな)
う事になった。以下はそのレポートである。

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「窓の滝」は三部構成とその検証結果

平成29年9月2日と9月3日単独でお助けロープを持参し魔戸の滝登山道から沢部に下りられる場所を探しな
がら下瀑上流部に下りて全長300m、落差150mを越えるという窓の滝を確認した。以下がその概要である。



カシミールソフトを利用したGPSトラックログ加工図  窓の滝 下瀑ー中瀑ー上瀑


下瀑(しもだる)はお馴染みの魔戸の滝、何たってこれが一番迫力がある代表滝だ。 (下樽とも記される)


  これが下瀑(しもだる) 所謂 「魔戸の滝」だ

第一地点は登山道を下瀑上部付近の岩場を越えた付近にあるガレ場を注意して下ると下瀑の真上・上流部に下りる
事が出来る。この場所は傾斜のある大岩と急流の為あまりウロウロは出来ない。

立木にロープを固定して左手、岩の張り出し部に這い上がると下瀑を見下ろす事が出来る。下瀑を真上から眺める
滝は迫力満点だ。(注意が必要)
すぐ上側には水量のある斜滝とその奥に釡を持った滝が見える。窓峠から見える下瀑の上部にある2つの滝だ。



           下瀑の滝口から下を眺める


  下瀑のすぐ上に水量の多い斜滝と奥に滝壺を持った滝がある


中瀑(なかだる)
(中樽とも記される)

第二地点は一旦登山道に帰り少し進むと登山道を外れて手の岩棚に沿って沢の上部を回り込めるルートがある。左手は絶壁
で下側を覗くと不気味な深い色をしたに淵が見える。更に岩棚を回り込んで進むと前方の岩崖手前が少し窪んで行き詰る。
その場所から岩の割れ目に沿って檜や雑木にロープを掛けて下る事が出来る。最初の下り口は注意が必要だが見た目より下
り易い

鋭角に谷が屈曲するその場所に釡があり、釡の下流部が岩の堰になっている。その堰から左下へ向かってチョックストーン
滝(細い岩の割れ目に大き目の石が挟まっている滝)が勢いよく下側の淵に向かって水しぶきを上げている。
堰の渡り廊下は比較的水流が緩やかなので靴を脱いで慎重に右岸に渡ると隠れ滝(ヘヤピン滝)が姿を現す。
渡り廊下は少し幅があり平なのだが左は滝、右は深い淵で緊張する

この細滝の上流部が比較的平坦な川床になっているが直接は登る事は出来ない



中瀑の核心部、鋭角コーナーに下りる事が出来る。右上の隠れ滝は靴を脱いで右岸に渡らなければ見えない


         沢を対岸に渡ると深い釡を持つ隠れ滝を見る事が出来る


上瀑(うわだる)(上樽とも記される)

第三地点は一旦中瀑への下り口まで引き返して左手の岩崖に沿ってヒカゲツツジの藪を上がる左手に上瀑・最下部の
大岩滝が水量豊かに流れ落ちているのが見えるがその上部は谷が屈曲しており木の枝や葉で見えない。

基部まで上がると、左手に先ほどの岩崖上流部がオーバーハング状態で沢に向かって下っているここも出来るだけ岩
に沿って下りて途中から木にロープを掛けて確保しながら川床に下りる
ここは中瀑と上瀑を繋ぐ平坦な谷になってい
る。

下流方向には水流に削られ波打った岩が中瀑ヘヤピン滝の滝口へと続いている上流部には上瀑・最下部の大岩滝が見
えるのだが、川の中に入らなければならない場所が最初にあるので今回は引き返す


  
 オーバーハング気味の岩に沿って下りる         沢部は中瀑と上瀑を繋ぐ平和な回廊だ

  
 オーバーハング岩に沿って基部まで帰る          途中で上瀑・最下部の大岩滝が見える

第四地点へは、一旦登山道に戻りすぐに左手にある岩棚に沿って回り込む最後は棚が切れて岩に這い上がると反対側の右岸
にも岩が競り出しているのが見える。
この岩尾根に沿って左手の上瀑が見えないか注意しながら進むが残念ながら木が鬱蒼と
生い茂り見通せる場所は無かった
岩尾根のヒカゲツツジの藪を基部に進むと登山道に合流する

第四地点は登山道近くの基部まで一旦帰り、そこから上流部に向かって斜面を注意しながら灌木を頼りに下ると上瀑の中心部
に下り着く事が出来る。上側は釡を持つ美しい連滝で、滝が岩を穿ちその上流部は両サイドが切り立ったロックゲートとなっ
ており「窓」を連想させる。

下流部は淵を通して先程下から見えた大岩滝の滝口となっている。確かにこの辺りは谷がカーブしているので下側の大岩滝と
上側の連滝を同時に見る事は出来無さそうだ。各滝には両岸から岩が迫っているので直接上る事は厳しく多少迂回しながらで
あれば上部へと進む事は不可能では無い。

素晴らしい自然美を堪能した後
なるべく左手の傾斜が緩い雑木帯を這い上がって登山道に復帰する。登山道から石ヶ山丈分
岐までは10分程の距離だった。

  
最下部滝の上側に並ぶ上瀑連滝                  上瀑の上部は両岸が切り立った岸壁だ   

  
  斜めから見るとそれぞれに釡を持っているのが分かる         連滝の途中から


ヤマモトさんが掲示板に提供してくれた窓の滝概念図 上が南なので下流から進行方向に従っての図となります。


    ヤマモトさん作成&提供

ヤマモトさんから頂いた見取り図的に可視化した「窓の滝の構成・ルート」図の解説も一緒に参考の為に掲載させて頂き
ます


入渓点の印象を、懐かしさを含めて記述してみます。

入渓点1(下瀑下部左岸の高巻きの起点0から、軽装だと約5分で到達)
「下瀑」の上流に入渓する唯一といってよい地点で、上流部の奥行きが深いことが分かります。カメラ・機材を多数携行
していた初心者の私には、遡行の困難さを実感させられた場所でした。


入渓点2(入渓点1から3分ほどで到達)
「中瀑の瀞」の上部から中央の「釜」に入る地点の一つです。この地点付近から「中瀑」へはいくつかのルートがありま
す。「瀞」を左下間近にして、スラブに木の根が絡みついて少し浮いた個所を通過すると、最短で「釜」に到達できます。
薄暗くなった雨天の夕方には進入を躊躇するようなこともありました。


入渓点3(入渓点2から3分ほどで到達)
登山道から「窓と上瀑下部の滝」を展望できる場所でしたが、「窓」が樹木で見えなくなっているようです。多少開けた
場所で、「中瀑と上瀑下部」へ行くルートの起点です。沢に下りて水を汲み、ホエーブスでお湯を沸かし、紅茶で一服す
る場所の一つでした。


昭和463月ころには、この付近から上流側を注視すると、「上瀑上部の連滝」の一部が樹林の幹の隙間から、わずかに
透けて見えていました。もっと昔には登山道から容易に見えたのではないかと思います。
エントツ山様のレポートですと
「中瀑」の上流部は「川って感じ」とありますが、当時は川原のようなところもあり、一部には砂や小石の堆積があり、
雑草も生えていました。


入渓点4(入渓点3から3分ほどで到達)
「上瀑上部」へ入渓する地点ですが、意識していないと見逃す恐れがあります。沢に下りて、滝を巻いて進むと「窓」の
直下に付近に行けます。「上瀑」は入ってみると写真で見るよりも奥行きが深いことを実感します。ここでは、支えにな
りそうな木や石を安易に頼ると、簡単に崩壊するなどして危険な場合があります。


沢に下りずに、崖沿いに進むと、「窓と上瀑」を展望できる好位置に出ます。撮影ポイントとしてもつかえます。ここか
ら先に進むことは困難です。





平成29年9月10日 「窓の滝」へマーシーさん、ふーみんさんと

掲示板で窓の滝についてのやり取りや写真を見たマーシーさんから是非行って見たいとの連絡が入り9月10日岩仲間のふーみん
さんも誘って出かける事にした。一応沢歩きと岩上りの準備をして行ったので各滝に番号を付けて確認する事にした。

  
カシミールソフトを使ったGPSトラックログ加工図 平成29年9月10日 ふーみんさん提供

パート1)  魔戸の滝 登山口〜下瀑〜下瀑上流部  (F1 − F2 − F3 )

  
  登山口にある橋名は「樽ワ淵橋」だ                     むむっ  そんな装備でやって来たのか〜  

  
     アンタ達 一体何処へ行くつもりやねん           魔戸の滝を 「 F1 」 として下から番号を振っていく

  
    F1を過ぎて登山道から斜面を下る                水量の多い斜滝横に下り着く


   「 F2 」 斜滝   魔戸の滝上流部にある最初の滝は斜めに水を落とす

  
    F1(魔戸の滝)を見下ろす                  斜滝F2の上側に釡を持ったF3が見える (手前の堰部へ下りた)

  
 一旦斜滝横の大岩まで帰って更に上流へ斜面を進む       斜面を進んで F3 横に出る


 F3の釡は下方の岩堰が狭いので一人づつロープを使って下りる 私はお尻をズルズルさせて下りた 対岸の甌穴が見事だ

  
   ふーみんさんはいつも正統派だ                  マーシーさんは肩掛けが似合う

       
         「 F3 」は撮影ポイントが近すぎて全体が収まらない


パート2) 中瀑(なかだる) 廊下部と核心部のヘアピン滝へ ( F4−F5 )

F3の上流部は平坦な淵や廊下となっている様だが垂直の鋭い岩壁となって下りる事は出来ない。斜面に沿って回り込むと
岩の裂け目があり前方に淵が見えるのでマーシーさんとふーみんさんが得意の岩技術を活かして垂直に近い崖をロープで
降りる。ふーみんさんにカメラを渡して下の様子を撮影する様に依頼した。

川床に近い場所まで下りた写真を見ると下流側はやや深い谷水がF3に向けて落ちて行く。上流部は河原の向こうにF4チョ
ックストーン滝が斜めに狭い岩の間を水が勢いよく落ちているのが見えて、その下は淵となっている。

  
一旦登山道に出て岩道を上がり、そこから左に回り込む           下側に淵が見える

  
   岩と岩の裂け目からロープを使って下りる            ふーみんさんがマーシーさんの確保をしている

  
スルスルと岩の間を下りる 下で岩が挟まった足場がある   淵の向こうに中瀑F4滝(チョックストーン滝が見える(ふーみんさん撮影)

  
ふーみんさんが河原近くまで下りて撮影 F4滝        下流側はF3滝に向かって深い流れになっている(ふーみんさん撮影)

  
   岩の裂け目をロープで這い上がる             少し基部まで引き返し、岩棚を又左に回り込む


 F4チョックストーン滝(岩が挟まっている)の上部から崖を下り、対岸へ渡る為にお助けロープを伸ばすエントツ山


 対岸に渡りマーシーさんを待つ  この場所が唯一 F5とF4を同時に楽しめる場所だ (ヘアピンカーブ)

    
懸垂下降するふーみんさん 対岸に渡るとF5が現れる    F4滝の下は淵になっており正面に先ほど下りた岩の裂け目が見える


    F5 隠れ滝  F4の上側を対岸に渡ると姿を現す


パート3) 中瀑〜上瀑を結ぶ谷と上瀑 ( F6 − F7 − F8 − F9 −F10 −F11 )

中瀑(なかたる)の核心部から引き返し、斜面に沿って更に回り込みヒカゲツツジのヤブ岩尾根へ上がる。この岩尾根の先
へ進むとヘアピン滝の真上に出る。そこからは下りられないので尾根を基部まで引き返し、上流側のオーバーハング岩に
沿って谷筋へと下りる。

  
 F4とF5の真上に出るがここは下りられない           ヒカゲツツジの尾根は左手が絶壁となっておりここも下りられない

  
結局岩尾根基部まで進んでオーバーハング岩に沿って下りる  ここも途中からロープ使用  ふーみんさん撮影

  
  沢部まで下りる  マーシーさん撮影                下流に向かって進む

  
     隠れヘヤピン滝 F5の真上に出た              一応確保を取ってF5左岸の岩に這い上がる事にする 

  
      左岸岩の上からF4を覗くふ〜みんさん          やはり沢は楽しい  エントツ山とマーシー(ふ〜みんさん撮影)

  
 左の岩に這い上がるとF4(チョックストーン滝)が見える     右側の岩に上って見るがF5はやはり隠れ滝になっている

  
  今度は上流部へと引き返す                  ここが入渓地点で前回は沢装備が無かったので上流へ行かなかった

  
ふーみんさんの沢靴はフェルトでは無くビブラム社のイドログリップソールみたい  大岩を這い上がりF6へ向かう 
ラ・スポルティバ社のトラバースX4かボルダ―Xか

  
  小滝の横にあるデカい岩を這い上がる               F6の滝口には四角い大きな岩が転がっている


上瀑の最下部にある F6 大岩の滝 この滝が手前の岩尾根から見えていたのだ 近くに寄ると迫力がある

  
        さあ引き返そ                        う〜〜ん  この滝は勘定に入れんでもええか

  
入渓地に帰ってオーバーハング岩の横を這い上がる 先ほどのF6が少し見える   13時05分 基部に復帰する


上瀑展望所の尾根へ 

  
13時15分 更に上側にある次の岩尾根張り出しを下がる     おっ  ここじゃね

    
 樹木が繁って上瀑の連滝が良く見えない(9月10日)            ヤマモトさんが通った頃の展望所景色

   
   秋の上瀑 連滝 撮影 ヤマモトさん                 冬の上瀑 連滝 撮影 ヤマモトさん

  
平成29年12月2日 エントツ山撮影                    平成29年12月2日エントツ山撮影 上の窓が写る角度で

  
   中々展望は厳しいっスねえ                     難所をクリアして尾根の基部に帰る


いよいよ上瀑の核心部に下りる
   
  
一旦登山道に復帰しこんな場所から左へ下がる           上瀑核心部への斜面は割と緩やかで立木もある 

   
F7 連滝の最下部 落差は少ないが立派な釡を持つ   連滝最下部F7の下には先程下から眺めたF6大岩滝の滝口となっている


上瀑連滝  下部から  F8 、   F9 、  F10

  
   上瀑連滝にて  岩は滑って直接上部へは行けない    しょう まっことええ所にかわらんちや〜

  
      F8の上から眺める                       F9の横をトラバースして上がる

  
ふーみんさんは沢を覗く時も基本に忠実だ               岩の割れ目から沢へ下りる

  
     F9の上側を対岸に渡る                        F9の滝上から下流を眺める

  
   F10の淵は思いの他広い                       マーシー そんな重装備でよう来るなあ F10にて


   F10 二筋の滝 ここも落差は少ないが大きな淵を持っている   まだ上に滝があるぞ

  
   岩棚を探して上へのルートを探る                 更に上流部へ這い上がる


   少し高い場所から F11 上瀑・最上部の滝 を眺められるポイントがあった

   
F11の上には両岸から垂直な岩が切り立っている      これを窓と呼ぶのか? (ふ〜みんさん 撮影)


  
  F11の真上に近い場所まで斜面を這い上がる       相変わらずふーみんさんはセルフビレイを怠らない


パート4) 窓の頭への岩稜歩

上瀑から元の登山道に戻っても良さそうなものだが、二人の岩好きを案内して左岸の窓岩突端部に出て岩稜歩きで「窓の頭」へと
進む事にした。と言うのも前回一人で来た時にここの岩稜で行き詰った場所があり、そこをお二人の力を借りてクリアするって目論
見(もくろみ)だ。

   
上瀑最上部の滝とその両側に聳える岩窓             一旦少し戻ってう回路へ進む

 
 トラバース路を伝って窓岩へ這い上がる場所へと進む     上瀑の滝口を眺める ちゃんとセルフビレイを忘れない


 窓の滝最上部の左岸には「窓の頭」に向かって岩稜が続く   前方右上の崖で前回行き詰った

  
 「窓の岩」左岸突端部  向こうに右岸の岩壁が見える      ふーみんさんも上がって来た

  
 石鎚天狗岳の感じ? ふーみんさん撮影          後ろにマーシーさんのヘルメットも見える 窓の岩が対になっている

  
  さてここがマーシーさんの出番だ                一つカムでビレイしたけど次のポイントが無い


    一枚岩でクラックが無いのでビレイポイントが無く慎重に岩を這い上がる

  
マーシーさんが上でロープを固定するのを待って手掛かりで這い上がる  途中で種子川尾根と新居浜の東地区を眺める


       先ほどの手がかり、足がかりに乏しい岩面を上るふーみんさん

  
ここまで来れば靴ひもを結び直す余裕が出る                 更に岩稜を這い上がる

  
     最後のスラブ岩をクリアする                  登山道の岩  ここが「窓の頭」って事かいな

  
15時20分 石ヶ山丈分岐で沢装備を解除する           15時58分 窓の滝F1 すなわち魔戸の滝に下り着く

  
魔戸の滝登山道を下る                         16時05分 魔戸の滝登山口に帰る


エピローグ

大分在住のヤマモトさんからの掲示板投稿により所謂「窓の滝」と呼ばれる下瀑の上流には300メートルに渡って落差150mの
「窓の滝」群が控えている事が分かった。と同時にこの事が伊藤玉男さんの著書「赤石の四季」にもちゃんとこの記述があった事
も分かった。

  
12月2日 エントツ山撮影 上瀑上流部             同写真  上瀑上流部から窓を通して新居浜方面

まあ、この様な場所は誰でも来れると言う訳でもなく、沢や岩の経験者でなければ危険な場所だろう。しかしながら「魔戸の滝」を
眺めてそれが「窓の滝」の全てだと思わせない「窓の滝の真実」をヤマモトさんのお蔭でレポートする事が出来たのは新居浜人
として意義深い物であり、ペーコちゃんや伊藤玉男さんにもそっと報告したいと思った。

(参)西種子川(西谷川)の「窓の滝」上流部も更に魅力的な沢が続きます その遡行記録は  ここ  



     
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