2004年01月11日
初登りは「うなぎの寝床 塔ノ丸」へ  ブルータスしんちゃんに遭遇!
1月11日 雪と光のページェント「塔ノ丸」(1,713m)へ

  

バリ島南洋ボケから回復目的で1月11日(日)少し天気が心配だったが剣山系の展望博覧会場「塔ノ丸」へ。貞光から一宇を
抜けて剣山スキー場を目指す。最初は雪道の気配もなかったが、ヘアピンカーブの第二くらいから道が怪しくなりチェーンを装着。
去年国見山でロボコンのモビリオのチェーン装着に解説書を読みながら小一時間かかったのを思い出した。久しぶりで心配だっ
たが15分くらいで完了。道路には相当雪が積もっているので行きかう車は大型4WDばかりだ。チクショー

 
剣山スキー場を過ぎると轍(わだち)も少ない ラフォーレ剣山は冬季閉鎖

 スキー場を過ぎて夫婦池の「ラフォーレ・剣山」へ進む。周りの木々が樹氷となって美しい景色だ。やはり日本は四季があっ
て美しい。「バリ島の山は木々が無く情緒に欠けるなあ」などと勝手な事を考える。
 しばらくすると、前方の様子がおかしい。沼津ナンバーの車が溝に落ちている。よりによって沼津くんだりからこんなところに
車を脱輪させに来たのか?
さぬき富士さんも香川から来て脱輪させたのだ。同じ運命にならぬように気をつけなければ。

 
 山際の深い溝に落として出ない   原のナディアの後が渋滞になってきた。

 6人でセーノーの掛け声で引き上げようとするが動かない。渋滞の車から誰かが牽引ロープを持ってきたのでランドクルーザ
に後ろから引っ張り、前から雪だらけになって押す。やっと脱出成功! でもこの沼津の中年夫婦者は皆に散々迷惑をかけた
にもかかわらずお礼の一つも言わずに去っていった。静岡県のお茶はもう飲んでやらない!沼津高校のサッカーも応援しない!
(とんだとばっちりの静岡県)

さて、大幅に時間を費やされて夫婦池の公衆トイレのある場所からラフォーレ・剣山方面へ左折したところで駐車。すると見覚え
のある赤いRVRが止まり「原ちゃ〜ん」の声。今から塔ノ丸と言う 「ブルータス お前もか?!

 
三菱RVR ブルータスしんちゃんと  急きょ来たので、帽子もスパッツも無
  妻のクレオパトラに遭遇       い,散髪もしていない 大丈夫かなあ

去年、ロボコンと寒峰へいったとき、彼の車に黒のスパッツと黒の手袋を片方づつ忘れてきた。丸まっていると見分けがつかない
のだ。今度買うときはカラフルなスパッツと決めている。何で地味〜な真っ黒けを買ったんだろう?

 登山口から尾根の北側、雪の樹林帯を歩く。塔ノ丸は高度差は200mくらいしかないが、うなぎの寝床のように長〜い登山道
を「西行法師」の如くひたすら西へ西へと歩いていく。寒いが風は林の中なのであまり感じない。30分くらい進むと南側が開けて
尾根部に出る。

 
最初は北の斜面に続く登山道を進む   一面真っ白の風景

    
   尾根道手前の樹林帯        南側が開けてくる 

厚い雲が南側の山を4−5合目まで覆っているので、あれが次郎笈だとして、その横が丸石で、続いて高ノ瀬で・・・と勝手に想像して
いく。人間でも顔や頭が見えないと、カーテン越しのご対面式みたいにお尻や足のシルエットだけでは誰か見分けるのは難しいものだ。
ましてや同じようなどっしりした山塊と谷の切れ込みだけで判断するには経験がなさ過ぎる。  

    
           剣山系のシルエットロマンス

尾根道に入ると少し風が冷たくなり、帽子がないので耳が冷たい。用事が無いときは車の中に帽子が2−3個転がっていたりするが、
必要な時には乗っていない。この「マーフィーの法則」は悲しいかな私の最も得意とする所だ。
 
 
 中々頂上が確認できない      着いたと思ったらまだ先に尾根がある

赤星山で「ブルータス・しんちゃん」夫婦に偶然遭遇した時、確かバーナーでお湯を沸かしていた。「今日も持ってきているん?」と聞く
と「任せといて!頂上で熱〜いホッとコーヒー、サービスするがな」と嬉しい返事。私は火遊びが苦手なのでこういうたぐいの道具は
持っていない。持ってても手入れをしないからすぐ壊すのだ。

「どこか中央アルプスでも縦走している感じやな〜」と雪の尾根道を楽しむ

 
 雪の尾根道 ブルータス夫婦はダンゴになって歩くので写真の絵柄が悪い。 しょっちゅう「離れて歩け〜」と注文して二人の仲を裂く    

2回ほど頂上かと思ったが、さらに霧の彼方に尾根が続いており雪の行軍が続く。徳島より8人のパーティが下りてくる。彼らのラッセル
でスパッツが無くてもあまり靴下が濡れなかった。 感謝!

やっと「塔ノ丸」山頂に着く。ゆっくり歩いたので約2時間ほどかかった。
三角点の柱だけで山頂の標識がない。半分に欠けたプラスチックの標識が転がっていた。風で耳が冷たいので、江戸時代の将軍様が
病気になった時みたいにマフラーを頭に巻き横でくくる。 たしかランボーもロッキー山脈で警官隊と戦うときこんな格好をしていたぞ。

 

  塔ノの丸 頂上             ブルータスしんちゃんと頂上で

 
 バーナーでお湯を沸かす           名頃ダムが白く光っている

 南側の岩陰に入って昼食タイム。さあ、いよいよ夢にまで見たバーナーで熱いコーヒーが飲めるぞ!凍えかけた体に熱〜いコーヒー 
たまらんねえ (讃岐富士さん夫婦ならここで熱燗の登場となるんだが・・)
あれ?何か様子がヘン? お約束のホット・コーヒーどうなってるの?
何? 夏用と冬用のバーナーを間違えて持ってきた?火力が弱く、あまりの寒さに水が凍って温度が上がらない?  捨てちゃえ! 
そんなモン

という訳で今日も半分凍ったペットボトルのお茶とおにぎりの昼食となった。

西側にはさらにコルがあり、岩も多い。天気が良いとここから西側には三嶺
北西には寒峰、烏帽子山などが一望できるんですがねえ

 
 山頂より西に出て振り返る            塔ノ丸西端のコル 

今年初の冬山に満足し日本の美しい四季に感謝。お湯を沸かせないバーナーを持ってきた二日酔いのブルータスに悪態をつき
ながら下山する事に。この夫婦も奥さんが強いらしく旦那がバテるのが早いそうだ。帰りは少しだけ日が差し掛かったので写真を
撮りながら後を付いて下りて行く。

 
 ちらっと見せる南側の稜線        ちらっと見せる北側の風景

    
            塔ノ丸の尾根風景

    
           尾根の樹氷風景

   
                下山道風景

 帰りは約1時間半で登山口に帰り着く。駐車場に向かう車道でもう一台車が溝に落ちていた。午前中は山側の溝だったが、
ここでは溝が谷側にある。ヘルプを申し出ると既に数台の車でトライしたが腹がつかえてどうしても出ないので剣山スキー場
の除雪車にSOSを出したという。(讃岐富士さんとおんなじ)
 この辺りの路肩には左右どちらかに深い側溝があるので車の行きあいに要注意です。



    
 一番左の端が塔ノ丸頂上  牛ノ背が少しスマートになったような丸っこい尾根をもったうなぎの寝床山でした。
今度は晴天の時に訪れます。でも周りが見えないと集中していい山歩きが出来ました。





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