2005年03月27日
思えば遠くに来たもんだ  福寿草の西三子山 (みしみねやま) 徳島
3月27日 思えば遠くに来たもんだ 福寿草の西三子山(1,349m)


地図作成 国土地理院数値地図50000 承認番号 平15総使第634号
西三山子 位置図 ルートはアバウトです 
最初30分急登、平坦地を西へ西へと小一時間 最後は急登り30分のイメージで

      
        西三山子の福寿草  バックは雲早山(くもそう)

平成17年が明けるとサマンサが「春になったらあなたは私を福寿草に案内するでしょう 3月には私を連れて福寿草を・・・」と私に
暗示をかける。催眠術にかかった私は3月に寒峰の福寿草自生地に行くと脳にインプットされていた。

前日になり「はるちゃん」から掲示板に書き込みがあり寒峰の福寿草は未だ雪の下」 と報告あり。うげ〜 一体どうすりゃいいのよ〜 
そうじゃ 確か西三子山(にしみねやま)ってケッタイな名前の福寿草で有名な山があったわい。

山と渓谷社の分県登山ガイド「徳島県の山を見るが載ってもいない。こうなりゃ困った時の泉保頼み「泉保さんの私の山歩き」にこの
山のレポートがあった。しかし」あの人、普通の道を歩かないからなあ・・・弱ったぞ・・・と恐る恐る本を見てみると、ラッキーにもこの山
はまともな登山道を歩いているようだ。よくわからんけど八重地トンネルあたりまで行きゃ何とかなるだろう

雲早トンネルが不通なので高松インターから徳島経由小松島から県道徳島・上那賀(かみなか)線を勝浦川に沿って八重地トンネル
までの長〜い道のりだ。
途中高速鳴戸インターを下りそこねあわや淡路島って所まで行ってしまい、一般道を徳島に引き返す。強盗事件があったらしく吉野川
大橋と勝浦川橋で一車線検問の為大渋滞。踏んだり蹴ったり、エライ所に来たもんだ。

八重地トンネル手前に高丸山登山口ってのがあって、さらにトンネルを抜けて登山道を探しながら下っていくと車が数台駐車している
カーブに差し掛かった。これじゃな

 
登山口は正面のカーブ(沢がある)   西三子山 登山口 やっと到着

西三山子の様に単独で周りが谷って山は迷ってもコンパスがあれば比較的安全だ。泉保さんの本の地図を頭に入れて、最初は沢
に沿って上がり、途中からジグザグの急坂が30分ほど続く。次に平坦な道が西へと続く。うる覚えだがコンパスを見ながら西へ西へ
と進む。

 
最初の急坂 サマンサが喘ぐ       これが泉保さんの本にあった坊主山か

  
 平坦な道をひたすら西へ向かう      石灰岩の山だとわかる

  
 西三山子がまだ遠くに見える    四国中央市のストーンリバーさん御夫婦と合流


ストーンリバーさんとの出会い

先ほどから「お〜〜い」と下のほうから声が何度も聞こえる。団体さんがお互いを呼び合っているんだろうか。気になりながらも平坦
道路を進んでいると又「オ〜〜ィ」サマンサを先に行かせて暫く待ってみる。まさかこんな所で変な物買わされるんじゃあ無いだろねえ。
善人そうな男の人が追いついてきて「西三子山へはこの道で合ってますか?」 何とそれで先ほどから見えない先人に向かって声を
かけていたのか。面白い人だなあ。こんな事初めて。上品で明るい奥さんがニコニコしながらあとから追いついてきた。

どうして道もわからずこんなところまで? 「寒峰へ行く予定がHPの掲示板で花は雪の下だと聞いて」え?どこかで聞いた話だわい・・
「で どこの掲示板で?」「エントツ山・・・」何だ 結局お互いはるちゃんの書き込みで行き先を乗り換えた同類だ〜 「私が何を隠そう
エントツ山ですら」って握手!四国中央市のストーンリバーさんご夫婦はYASUKOさんの読者でもあり先日彼女のHP土佐矢筈山で
紹介されていた。

  
  北側には雲早くもそう山(1,496m)  東側には 高丸山(1,429m)

若い時から山が好きって人もたまにはいるけど、中高年になって健康の問題や自然へのノスタルジアがきっかけとなり山歩きを始める
人が圧倒的に多い。ストーンリバーさん御夫婦も我々同様 山恋後発組なのだが既に四国百名山に大手をかけている押しも押されも
しない山キチだ。

旅は道連れ 心強い同伴者が現れたのでいざ共に行かん福寿草の地へ。途中複雑な交差点を相談しながら左の細い道に上がり、
北側のトラバース路を経由して福寿草鉄塔へ到着。数組の先陣がおられたが寒峰に比べたらとても静かな雰囲気でこちらに来て良
かった。

 
怪しいマスク 花粉症なのよね      トラバース路には雪が残っている

 
福寿草鉄塔に到着            きゃ〜〜 咲いているよ〜

福寿草の自生する条件って一体何だろう? 無粋な鉄塔も気にならずひたすらこの山に咲くには立派過ぎる黄色の花を眺める。苔むした
石灰岩にへばりつくようにして咲いている姿に魅せられた。

西三子山 鉄塔付近に咲く福寿草

     

     

     
  

ここにおられた方のお話によると山頂を越して降りたところにもっと素晴らしい福寿草自生地があるそうだ。でも山頂までの道は何処に
があるんだろう? またそこにおられた登山者に聞いて潅木の急坂を適当に上がっていく。雪解けで湿っているのでとても登りにくい。
  
混成部隊も大満足〜            足元がぬかるむ急坂を上がる

尾根筋まで上がると左手は植林地帯だった。更に山頂には尾根伝いに進まなければならないようだった。すこし進むと石灰岩の石が
ごろごろ現れ、山頂まで続いている。
 
 
山頂手前の尾根道 左手に植林   YASUKOレポートで見た高城山のドームが見える


山頂には10人くらいの先客がおられ昼食中だった。香川の里山も山頂に石ころが結構多いが、ここは山頂全体が苔むした石灰岩で
ゴロゴロしている。山頂から東に八ヶ岳の赤岳に似た形の高丸山、北側正面に雲早山、その西にはドームのある高城山と続いている。

   
   西三山子山頂にて ストーンリバーさんの奥さんと記念撮影

簡単な昼食をしてさらに西側の尾根を下る。福寿草自生地偵察の為に先に一人で足早に進む。途中、人に会ったが道が悪いので
引き返してきたと言う。雪の残る山頂を尾根伝いに西の端まで進み、少し南側へ痩せた石灰岩の露出した急坂を下って行く事になる。
山頂の石灰岩と違ってここの岩は節理で鋭く尖っている。まるで石立山の様だ。距離的にはさほどでも無いのだがサマンサが最も
不得意とする道だ。

 
北側には雲早山 お食事中失礼     尾根の西を下ると石灰岩の急坂道に

ここでしばらく後続を待つ。案の定サマンサはストーンリバーさんにご迷惑をかけながらここまでやってきた。ここで本来の保護者が
サマンサを引き取りご夫婦には先に行ってもらう。しばらくすると下から又大声が。「福寿草がありましたよ〜」って叫んでくれている
のだ。山に来ると大声で叫ぶターザンに変身・・・面白い人だ。

         
 石立山を思い出す              岩だらけの坂道を下りる  
      
はやる気持ちを抑えて大声のする方向へ降りていくと うわ〜〜 こりゃすごいわ あたり一帯眩しい黄金色の福寿草自生地を4人で
独り占め。 はるちゃんありがとね

西三子山 山頂西側の福寿草

   

   

  
   
   
   
   

   

福寿草を写真で撮ったり眺めたりして楽しんでいると 大男が女性3人を引き連れてやってきた。いいタイミング、記念に4人で記念写真
を撮ってもらう事に。

   
          ストーンリバーさん御夫婦と記念写真

後からやってきたグループにどちらから?と聞くと「今治から 知り合いが寒峰の福寿草が雪の下だというので」・・・え?先ほども似たような
会話が? その知り合いとは? 「徳永さん」 え?はるちゃん? そうするとあなたたちしまなみ隊?ひょっとして「ジャイアント阿部さん?」
確かにジャンボだ〜「エントツ山さん?」 お〜〜なんたるちや

     
     はるちゃん みんな明るい隊員じゃとて しまなみ隊と

   
     もう一度 山頂でしまなみ隊と記念撮影

又この組と記念撮影。ひとしきり話が弾んで、福寿草を堪能した。みんな帰りが遠いので帰る事に。サマンサはもうこれ以上皆さんの
ペースには着いていけないのでここでお別れをする。皆さん ありがとうございました。

   
    福寿草群生地で            尾根道とトラバース合流地点
 
   
 鞍部で広い道が交差している分岐点    皆に遅ればせながら無事下山
   
帰りは鉄塔に降りずにまっすぐ潅木を進み途中で合流。下りはさほど苦も無く駐車場まで下りついた。
山のホームページを始めて2年。この極めていい加減なサイトにも訪問して下さる方もいて下さり、山でお会いした時の嬉しさも
味わった。又一度も会うことなくHPに登場して頂いている「しまなみ隊」の別動隊の皆様にもこんな遠い場所で出会えました。 
ここ西三子山(にしみねやま)は福寿草が取り持つ思い出深い山となりました。





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