平成21年2月7日 ジェットコースターより面白い!
大座礼山(1,587.5m)ー三ッ森山(1,430m) の尾根歩き
平成21年2月7日 アップ アンド ダウンの 大座礼山ー三ッ森山 県境尾根歩き
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)を使用したものである
カシミール3Dを使用したGPSトラック・ログ図 (マーシーさん提供)
久しぶりにマーシーさんと山歩きをする事になり、大座礼山から三ッ森山の尾根歩きに決定。
大座礼山は5年半前にブナを見物に行き、その素晴らしさに感動したものだった。あのブナは今はどうなっているんだろう?
保護の為にロープが張られたと聞きていたが・・・
マーシーさんと四国中央市にあるコンビニで待ち合わせる。携帯電話を忘れて一旦引き返したりしたので相当遅れて到着すると、
年末に買った三菱パジェロイオ(中古)の中でマーシーさんが待っていた。
先に三ッ森峠の下山口に私のラッシュをデポし、パジェロイオで筏津ー大田尾越ー大座礼山登山口へ向かう。車のサイズは良く似た
ものであるが、エンジンが1800ccあるパジェロイオの方が力強い。
筏津山荘の横を通って大田尾越に入ると道路には雪が残り、一部凍結していた。登山口までは荒れた林道を300m程入るのだが、
道路脇に溢れた枝を車体に擦りながらドンドン進む。やっぱ中古で買うと少々の傷は気にならんみたい・・・
08時50分 大座礼山登山口を出発
登山口標識からしっかりした登山道が続いている。沢沿いに沿って自然林を30分程県境尾根へ向かって登って行くと、そこから
大座礼山の東側斜面に沿って高低差の少ない道となり、やがてそれが植林地帯の中へと入って行く。
大座礼山登山口 沢沿いを進むと次第に雪が増える
沢の源頭部を過ぎると東側斜面に沿って植林地帯を進む 木々の間から峨蔵山を見る 右端が二ツ岳
この高低差のない登山道は高知から大田尾越へ向けての旧往環道であったらしい。やがて井野川山から大座礼山へと続く
尾根部に突き当たり、ここから尾根を西に進み大座礼山の山頂を目指す事になる。
以前 この三叉路の向こう側から歩いた来た登山者に会ったが、大北川から伸びているであろうこのルートは藪と化している
様だ。 この三叉路を尾根に沿って歩くと約10分位で樹齢300年以上物もあると言われるブナ通りに到着する。
以前から古くて厳しそうだった第一ブナは予想通りほぼ倒壊していた。でも他のブナはまだ勢いがある。良かった・・・・
井野川越えターニングポイント ここから尾根を西に進む
出た〜〜 大座礼山のブナ (これには今近づけない)
ブナと並んだらオレも細身やなあ (マーシー) 思ったより沢山ブナあるよね
登山道に並ぶブナ
大座礼山のブナ オンパレード
ここには以前なかった「上池跡地」という標識があったのでマーシーさんと雪にズボズボ埋まりながらそちらに行ってみる。
一面雪に覆われたその場所は大座礼山の南側にある窪地で、昔は湿地帯だったのかも知れない。
又 ブナ通りに戻って大座礼山へ向かい最後のひと登りを楽しむ。すると10時40分 大座礼山2等三角点山頂に着いた。
上池跡地 バックは大座礼山山頂部 大座礼山山頂への最後の登り
ツララが輝いていた 山頂に着いた
大座礼山山頂は狭い。でも登山客で込む事もないからこれくらいで丁度よい広さかな。展望はと言うと、北側には東光森山、
その向こうに二ツ岳などの峨蔵山、さらにその向こうに赤星山、野地峰が見える。西側には潅木とモミの木越しに平家平から
石鎚山系がいつもと違う角度で広がっている。
山頂で行動食を摂りながら小休止。
ここから西に向けて県境尾根歩きが始まるのだが、丁度この尾根には雪が積もりルートが分かり易くなっている。スノーシュー
があれば丁度良いトレーニングになるが、無くても困るって程でもない雪の量だった。
第一目標の鉄塔広場を目指す。
大座礼山山頂 山頂から二ツ岳と赤星山、豊受山 右端が東光森山
県境尾根には雪が深く残っている 小さいながらブナもある尾根部
手箱山 筒上山 伊予富士 石鎚 西黒森・瓶ヶ森か? 平家平・冠山
お〜懐かしいキューピーの頭 大登岐山 剣山系
この県境尾根は大座礼山から三ツ森山まで標高差150m程を下っていくのであるが、一見平らに見えるこの尾根は
実際歩いてみると、無数の小ピークから成っており上へ下への大騒ぎとなる。特に下りはまさに崖の様な急勾配。
このルートを逆に歩きたくないと心底思った事でした。
時折、ピークの端から見渡す西側の大パノラマはブナの自然林と共にこの稜線歩きを楽しくさせてくれる。
県境尾根の表示紙 県境尾根の風景
北側の赤石山系側への展望はほぼ無い 進行方向、南側への展望はOK 平家平・冠山が見える
正面右側の白い雪山がチチ山の別れ 崖や〜
平家平・冠山 チチ山の別れ・笹ヶ峰(奥)チチ山 沓掛山・黒守山 ツナクリ・西山 銅山峰
鉄塔広場
やっと視界が開けて眼下に鉄塔広場が見渡せる場所まで到着。この四国電力の鉄塔群は新居浜から河又ー峨蔵山、権現岳
を越え、筏津からこの県境尾根を通り大平に下り更に、ときの山から稲叢山を繋ぎ、国見山の西側を通り伊野へ抜け、更に高知
南嶺を縦断して浦戸湾まで到達する壮大な電線街道なのだ。
その向こうにはお馴染みの山々がバックに控えている。
でも、この鉄塔が見えてから一旦コル部に下がると、又小ピークの連続で中々鉄塔広場に到着しない。
エントツ山さん 鉄塔保線路地図を何とか手に入れて下さいよ 雪は相変わらず尾根道には多い
ありゃ〜 ここにも優しい眼をした悪魔が忍び寄る 高知へ向かって伸びていく鉄塔群
幾度のアップ・ダウンを繰り返してやっと 1200時 鉄塔広場に到着した。ここは高知側の大平に下がる分岐点となっており、
標識も置かれていた。 ここで雪の上にシートを置いて座り昼食とする。
鉄塔広場とチチ山の別れ 鉄塔広場分岐
さて、小休止の後12時20分、三ツ森山へと向かう。 全体を通して、尾根の平坦部は最近笹を刈り込んで整備されているらしく
思ったより広く快適だった。
ここから三ツ森山へは石楠花の細尾根や更なるアップ・ダウンがあり退屈しない。鉄塔広場から約1時間半、13時50分三ツ森山
へ着いた。
不思議と、ここの尾根歩きは概してどのピークも西側が崖になっており、見晴らしが良い。
良く整備された大座礼山ー三ツ森山の県境尾根
総じて西側が崖のケースが多い 石楠花の尾根
三ツ森山が見えてきた 岩場を通過する
三ツ森山山頂 平たい山頂部
三ツ森山はなだらかな山頂を持っていて、山頂標識がなければ通り過ぎてしまうかもしれない程の平坦地であった。
大座礼山からこの三ツ森山まで約3時間と見ればよさそうだ。
さて、三ツ森山から三ツ森峠まで 下るわ下るわ もう転がり落ちるがごとき急傾斜なのだ。こりゃ反対側から登るには骨だわ。
ここも四国の山「急坂百選」にノミネート間違い無し!
三ツ森峠へ下る 更に下る
どんどん下る 崖もあるでよ
三ツ森山 大座礼山
大座礼山の謂れは南西側のザレ場からその名が付けられたらしいが、ここから大座礼山を見ると確かに南西側に
ザレ場を表す雪の帯が見られる。
転がるようにして14時20分 三ツ森峠に下りついた。大座礼山から三ツ森山までは比較的ダラダラと歩いた訳だが、
三ツ森山からこの峠までは余りの急傾斜の為、怪我の無い様気合が入った。
三ツ森峠は以前マーシーさんとスノーシューでここから平家平まで歩いた懐かしい場所だ。
さてここからは住友共同電力の高藪西線の鉄塔保線道を近道として利用させて貰い、下山口へ至る事にする。
三ツ森峠 林道とは反対側の住友共電鉄塔歩線路へ向かう
三ツ森峠より沓掛山、黒森山を眺める 少し荒れた場所を通過
三ツ森山を見上げる こりゃ急だわ 石楠花の茂る尾根
今まで、あちこちの山で鉄塔保線道を利用させて貰っているが総じて安全に整備されており、ルートも判り易い。
薄暗い樹林帯を下ると、鉄製の橋が何本も沢筋に向かって敷設されており、最後は沢に下りついた。そこには立派な滝が
あり、スラブの上を薄く流れる沢を向こう岸に渡り、少し進むと明るい林道に合流した。
鉄塔保線路標識 崩壊部に鉄の橋が架けられている
沢部に下りると立派な滝が出現 沢を渡る
林道と合流 前赤石 駒鳥尾根 八巻山 東赤石
林道を20分程下ると銅山川に架かる赤い橋があり、それを渡るとラッシュをデポした場所に帰り着いた。ふとその前を見ると
どこかで見た様な白い車が・・・ マーシーさんが偵察に行き「90% ペーコさんの車じゃわ」と言う。 ありゃ それなら
一緒に歩けば良かったなあ。
銅山川にかかる橋を渡る 三ツ森山登山口へ帰る あれ? ペーコちゃんの車やんけ
権現越 権現山 黒岳 エビラ山 二ツ岳
ツナクリ山に出た月
私のラッシュで筏津から大田尾越に向かう。雪はまだ道路に沢山残っており慎重に運転する。大座礼山登山口まで
藪枝にギシギシ車体を擦られながらマーシーさんのパジェロ・イオまで帰り着く。
マーシーさんと別れて大永山トンネルへ向かうと、既にペーコさんの車は無く無事に下山した様だ。大永山トンネルを
越えるとツナクリ山の上には大きなお月様が「我は天体なるぞ」と宇宙に浮いていた。
大座礼山ー三ツ森山の縦走 面白かったなあ