おいでまい 香川の山へ 

[猫山ー城山」 ミニ縦走

 

2月12日 傷だらけの貴婦人「猫山」(468m)崩壊地を歩く
       ついでに展望の「城山」(375m)も


猫山ー城山 縦走ルート図    
(国土交通省 地図使用承認番号 平15総使、第634号) 

一週間前歩いた「金剛院の山々」で最後のツメを「猫山」の崩落により誤った。
どうして車のある金剛院側に下り付けなかったのか う〜〜ん このままでは年を越せない(まだ2月だけれど)土曜日の昼から
待機時間を利用してレオマワールドへ走る。

 
  レオマワールド近くより猫山  北側崩壊地が見える

出発は先日屈辱の下山地 畦田(あぜた)=レオマワールドの東側
取り敢えず昨秋こもれびさんが歩いた正規の登山道を歩いてみる事に。でも湯船温泉からではなく入口は猫谷川の向かって
右側から川に沿って道があったのでそれを進む。

 
畔田(あぜた)登山口 (右の道)     真っ直ぐ左の竹やぶへ進む
(左は湯船道の本道=湯船温泉へ)   前回はこの空き地右側の沢を下りてきた

暫く行くと登山道は合流。相当荒れてはいるが、大高見峰ー猫山ー城山の縦走路交差点=阿弥陀越まではさしたる不都合も
なく行けた。途中で上から善通寺にお住まいの高橋さんという山男が下りてこられたので少し立ち止まってお話を伺う。阿弥陀越
から神社の石段を登っていく道を教えて頂いていた。
 
畔田ー阿弥陀越 猫谷川沿い登山道      登山道は荒れている

 
第一物好き山男発見 高橋さん     荒れてはいるが道はしっかりある

         
「阿弥陀越」ここで畔田(北)、金剛院(南)登山道が「大高見峰、猫山、城山縦走路」と交わる。
 
ここから北側に回りこむ猫山トラバース道は予想どうり大崩落のため通行不可。
崩壊場所から斜面を下って崩壊した沢に降りてこれを上流に向かって溯上してみる。谷の上部で傾斜がきつくなり岩に阻まれ
あきらめて元に戻り、更に北側へ3つ程崩壊地の谷を越えて進んだ。4つ目の崩壊地が深すぎてそれ以上は無理だった。

 
広い道から縦走路(左) 右は東屋展望所へ  すぐに縦走路は崩壊

 
土石流の沢を上がる       次の崩壊沢へ進む 不気味な空気振動が・・

    
二つ目の崩壊沢を渡る          縦走路へ一旦上がるがその先も崩壊
            
途中でなにやら不快な低くて大きな振動音が何度もするので立ち止まる。ヘリコプターでも飛んでいるのかと思うがローター
の音より低くて地の底から耳を突いて響いてくる。先日山頂から下りついたトラバース路の場所を確認に縦走路まで上がって
みた。その場所を確認できたが、ここはどっちにも崩壊のため進めない場所だった。

 
崩壊縦走路中州より先日下がった支尾根  崩壊沢を渡って元に帰る

イノシシと対峙する

すると又例の地獄よりの地鳴りがしてきた。 はは〜〜ん これはイノシシの威嚇声だと直感したので、デジカメをそ〜と出して
杖代わりに持っていた棒でその辺りを叩いたり追いかける振りをする。ガサガサガサっと中くらいのイノシシが先日私が下りて
行った支尾根へ猛スピードで逃げていった。もう写真など撮る間もない鉄腕ダッシュだ。残念〜

しばらく進むと更に又大きな地獄よりの地鳴りが・・・ 今度こそ頼むぜサイバーショット。また棒と足音でその辺りを駆け回る。
今度はやけに大きなイノシシらしくそれに比例した音がしたので今度は人間様がたじろいだ。その隙に大イノシシは上に向かっ
てガシガシ音をさせながら逃げて行った。両者無難に引き分け〜。初めて経験するイノシシの威嚇音だった。

元来 イノシシでもヘビでも熊にしても自分の方から人間を襲う気持ちはさらさら無く(インタビューした訳じゃないけどね)、逆に
人間がこの世で一番恐ろしくて野蛮な動物だと思っているだろう。だから、人間の気配を感じると危険を回避して向こうが遠ざか
るのが相場だろう。今回は崩壊で人間が来ない場所にネグラを構えて安心していたのに、のこのこやってきた「とんま天狗」から
スィートホームを守る為にやむなく威嚇したのだろう。脅かしてゴメン

 
金剛院側の林道から続く石段  石段を登っていくと神社が見えてくる

阿弥陀越に帰って高橋さんに聞いた神社の石段を上がる道へ行く。あれ? 先日私が車を停めた場所よりさらに金剛院寄りに
その石段はあった。長い石段を上がり神社に参拝。お社の右手裏から支尾根を山頂まで上がる直登道が続いている。

  
神社の右手を進むと登山道    神社奥の支尾根登山道

ここも登り始めると両側の谷筋が崩壊していてその間を登っていく事になり、返って道を間違う心配がない。山頂のどの辺り
へ上がり着くのか興味津々。大体四角い礎石に沿ってこの道があった。山頂近くになるとやはり石がゴロゴロしてきて、大きな
倒木を南へ迂回して山頂へ出た。

 
左手崩壊地越しに竜王山  ひょうたん島の右側が竜王山、後方は高鉢山

 
 小高見峰と後方に大高見峰     山頂へ出ると根っこで通せんぼ

場所的には一旦鷹丸山への縦走路へ行きかけて途中で東へ振る感じ。倒木の根っこの為これじゃ道がわからなかったはずだ。
見慣れた木が2本生えた山頂の裏手に回って下山道の写真を撮っていると、西側の猫山縁側で日向ぼっこをしているインテリ風
の男の人がいた。へ〜?こんな満身創痍の猫山に登ってくる物好きがいるもんだ・・と挨拶をする。

 
正面が神社への下山口 南東方向   こんな崩壊だらけのお山に物好きなお人が

すると向こうから「HPの人では?」と言われた。(デヘヘ 僕ちゃんちょっと有名?) しまった! 髭剃って来るのを忘れた〜と後悔
しながらその奇特なインテリに近づく。何と昨日アップしたばっかりの私のHP「金剛院の山々」をプリントして手に持っているではない
か! それに愛読者の証拠サインをしてもらいたい気持ちを抑えながらちょっと先日道を間違った愚痴を聞いてもらう。

この一見真面目そうで涼しげな男、前日はKYOさんやREIKOさんのアップした飯野山天狗周遊道へ行かれたそうだ。 という事は
讃岐里山仲良し会の愛読者って事!粗相の無い様に気を使いながら記念写真を一緒にタイマーで撮らせてもらう。名前は綾歌町
の雉尾(きじお)さんと自己紹介してくれた。

  
わ〜〜い 読者「雉尾」さんと記念写真   猫山を下りる 正面が城山 後方が象頭山

時刻はもう4時近くなのでもう少しお話をしたかったが城山へ行くので、後光の射すこの愛読者様に失礼して西側に下りて行く。
(イノシシと戯れるより雉と戯れた方が有意義じゃったなあ・・・)

猫山から城山への縦走路はもう車が通れるような広さで登山道の趣はない。でもこの道が広いお陰で見晴らしが良く讃岐平野が
一望できる。 もちろん堤山から国分寺方面も。先日、大高見峰より木々の間を背伸びしたり、腰を曲げたりして覗いた讃岐富士
への展望は何だったんだろう。

 
猫山西口 (左は阿弥陀越えへの縦走路)  レオマワールドの真上(崩壊)

    
      のどかな讃岐平野と飯野山 (手前がレオマワールド)
    
    
     国分寺方面    堤山    六ッ目山     鞍掛山 
 
崩壊していた城山の南斜面を登ると中世にお城があっただけの広さがある。ここからの展望が又素晴しく 坂出の山々、丸亀の
山々、善通寺の山々、阿讃山脈の山々、眼下には土器川が田園風景の中に曲線を見事な描きのどかさを更に演出する。 
この場所 ええわ〜〜

     
         城山から南側   大川山     土器川

     
     城山から 南西 奥が大野原の山々 手前 竜王山

       
     
   城山から西側 象頭山      我拝師山  天霧山

     
城山から東 大高見峰  猫山  縦走尾根  高鉢山 竜王山

エントツ山 愛読者の名前を忘れる !

猫山に帰る途中 あれ? 先ほど猫山でお会いした読者の名前 確か大きな綺麗な鳥の尾っぽだった。
鴫尾(しぎ?)鶴尾(つる?)孔雀尾(くじゃく?)鷹尾(たか?)鷲尾(わし?)どれもおかしい・・・ 鷺尾(さぎ?)うんコレに
決めた・・・ってやっぱり違ってた。雉尾さん すみません)

猫山上がり口から阿弥陀越への北側トラバース道を進む。杉の植林帯を過ぎるとやはり崩壊地があって通行不可。 猫山
山頂で舞い上がって記念写真を撮るどさくさで手袋を片方忘れたので山頂へ引き返す。17時頃山頂でもう一度グルグル他
に道が無いか調べたあと真面目に登山道を神社まで下りる。

    
猫山西側縦走トラバース道も崩壊していた   猫山西側 山頂付近の岩場

阿弥陀越から畔田(あぜた)へ下り、今度は左岸に行かずそのまま広い登山道を進んでみると椎茸栽培の竹やぶを抜けて
湯船温泉の上からキャンプ場のあるフィールドアスレチック場に出た。なるほど  これで猫山の登山道が解明されたわけだ。

  
畔田登山口付近の竹林(椎茸栽培地)    湯船温泉の上に出る

先日私が沢下りした谷川はどうもレオマワールドの敷地内に流れ込んでいるようだった。
結局 東側から
猫山へ登るまともな登山道は「神社の石段を登っていくルート」しかなく、ここへは畔田からでも金剛院か
らでも行くことが出来る。


カシミール3Dによる 岡田東上空800mより猫山界隈の図

帰りに土器川から見る猫山は左手にある不恰好な大高見峰に比べて満身創痍の山となっても尚且つ毅然とした態度で
貴婦人の様に頑張っていた。 2005年2月





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