香川県には池や道がしこたま多いが標高が高い山は非常に少ない。こればっかりは仕方が無い。地球の造山活動に愚痴を言うか
そこに住む宿命を恨むか、はたまた低い山にその山歩き意義を見出すか、黙って家で寝ているかである。
ここでは「それでも背伸びすれば徳島県の協力も得て」何とか1,000m級のお山が四山ある、 竜王山(1,059.9m)、
大川(だいせん)山(1,042.0m)、大滝山(946m)、雲辺寺山(930m)」
その一つ「竜王山」をご紹介します。
竜王山 位置図
竜王山は標高1,000m級「竜の背中」の様なうねった尾根が続く阿讃山脈にあり西の阿波竜王山」東の「讃岐竜王山」に分かれる。
(もう一つ三角点があるらしいですが)この間は尾根道を歩いて約15ー20分くらいです。
阿波竜王山の方が見晴らしがよく展望台の施設、方位座などもあります。
でもこの西側ルートは三頭トンネルを徳島側に越えたところから車道が山頂付近まで伸びている「興ざめルート」となります。
と言うわけでここでは「塩江ルート」を紹介致します。でも今回登山口の選択を失敗しました。奥の湯温泉から歩くべきでした。
理由は後ほど・・・・・
高松から徳島の脇町・穴吹に抜ける193号線(通称塩江街道)を塩江温泉で香東川の大きな橋を右折して支流の内場川に入
る。内場ダムを越えると大滝山への車道分岐があるが、これを直進するとすぐ町営「奥の湯温泉」があり沢山の車が駐車して
います。
「塩江温泉」は奈良時代の僧「行基」によって開かれたと言うから由緒在る湯治場なのです。香川県では弘法大師や行基さんが
あちこちの「いわれ」に登場します。
塩江街道を右折(橋を渡る) 最初の大きな分岐 これを右へ行く
(直進すると脇町・徳島へ) 左が大滝山登山口へと続く道
沢山の客で賑わっていた奥ノ湯温泉 ここを右折して竜王キャンプ場方面へ
(塩江町営) 直進すると相栗峠へ
奥ノ湯温泉を過ぎて暫く進むと右側に「大手前高校西山寮」がありそこから細井集落を抜ける登山道があるのですが、今回半日
しか時間が取れなかったので、車道を竜王キャンプ場まで進んでここから登る事にしました。
最初の崖道は道幅も細いですが暫くするとそんなにプレッシャーがかからない道幅になります。細井集落は雪が多いのかほとん
どの民家の屋根は白いトタン葺きです。
段々畑ではない「斜面j畑」ですね 竜王キャンプ場 登山口
誰でもこの標識ではまっすぐに進む 竜王キャンプ場 バンガロー
でも間違い (後ろは竜王山からの尾根)
キャンプ場の管理棟下に駐車して登山口の標識に従って進むと青い色をしたバンガロー広場に出ましたが、ここは登山口では
なく右側へ迂回しました。沢山の登山口標識があるのに最後で不用意に標識が立てているようです。
正規の登山道に戻ると男の人がやはり不安そうに「登山道はこちらでいいんでしょうか」と上がってきましたので7合目までご
一緒しました。
朱色の実を一杯つけた木 竜王キャンプ場裏が一合目
小松島の男性 太い杖の理由(わけ) 登った100名山を刻んでいる
この小松島の人は四国百名山を登っておられて、最初は奥さんと一緒だったのですが最近は「アンタ一人で行っておいで」
と言われるそうです。随分太い杖を持っているので良く見せてもらうと何と自分が登った四国百名山の名を刻んでいる。
昔見た写真でドイツのユンカースかメッサーシュミット戦闘機パイロットが自分の撃墜した数の星印を機体の横にペイント
していたがああいう心境なんでしょうねえ
ハアハアいうこの山キチに横から話し続けるうちに雪が次第に登山道に現れ、ついに7合目あたりではアイスバーン状態。
ちょうどペースを上げる良いタイミングでアイゼン装着して先を行く事に。
7合目からアイスバーンに 8合目 植林の登山道
細井分岐の峠 阿波竜王山への尾根分岐
尾根に近づくとご夫婦が休憩中。挨拶をして少し行くと見覚えのある尾根道に合流。尾根を右に行けば阿波竜王山、
左手には見上げるような木の階段が讃岐竜王山まで続く。
ぞっとするような上り階段が続く 讃岐竜王山 山頂 見晴らし悪し
山頂には去年「トリカブト」の紫の花(シコクブシ)や「アキノチョウジ」があったが今は一面雪に覆われている。おそらく今
シーズン最後となるであろう「香川の雪山」を楽しむ為尾根伝いを「相栗峠」まで行ってみることにする。2ピーク越すあたり
までは雪が残っていましたが、それからは無くなりアイゼンを外す。
鷹山公園に出る 相栗峠への尾根道
アップダウンが激しい尾根道を進むと突然「鷹山公園」なるものが現れ、凍結した車道が尾根まで来ている。(尾根は横切っ
ていない) 地図を調べてもこんな場所も記されていないし、道路もないはずなんだけど?そこからさらに2山ほど越えて下り
ると「相栗峠」から鷹山公園への車道に行き着く。
地図で見るとこの峠付近の標高が600m程だから竜王山山頂(1,060m)から1,005m、889m、777mとピークを伝い
ながら450mくらいの高度差を下りて来た事になる。 という事は反対にこれを又登っていく事になるのですね トホホ
相栗峠ー鷹山公園線 林道合流点 車道を少し上がと凍結状態
写真で見る相栗峠の様子と違うので車道を少し上がったり下がったりしてみたがどうもそれらしき光景に出会わなかった。
ここまで来ると奥ノ湯温泉は結構近いのだけれど、車は竜王キャンプ場だから引き返すしか無い。
ゲ〜 これを今度は登るの〜 ? ゲ〜 これを今度も登るの〜?
往きの峠でお会いしたご夫婦が・・ ゲ〜 これを又登るの〜〜
とにかく相栗峠から竜王山への道は急登の連続だ。今日は竜王山へ2回登った事になる。上から途中の尾根で挨拶した
ご夫婦とすれ違う。又竜王山へ登り返していると言うとあきれて「相栗峠から近道が奥ノ湯まであるので一緒に行きませんか?」
と親切にお誘い頂いた。ここにきて車を奥ノ湯温泉に置いてきたら良かった!と自分を責める。しかし自分を責めても「反省
しない自分」なので「自分を許して」 ご夫婦にお礼を述べて又来た道を登り返す。
尾根の雪道を帰る 竜王キャンプ場への雪道を帰る
西側に少し見える 大川山
この尾根道は南側の展望は皆無で、徳島の山々を眺めながら歩ければ素晴しいんだけれど、どんなに背伸びをしても尾根
から外れてもびっしり覆われた背の高い潅木で展望が利かない。質素で静かな「讃岐竜王山」山頂を通りすぎ木の階段を
下り、「奥ノ湯温泉」への標識を右折する。ここらで少しだけ西側の展望が利く場所があったので「大川山」を撮影。あとは
ひたすら登山口まで駆け下り、時間が無いので温泉にもつかることなく帰宅する。
今度からは奥ノ湯温泉に車を置き、相栗峠経由で下山し温泉につかって凱旋することにしよう。
追記:−
相栗峠林道行き合いからさらに5分くらい下がったところに県道7号線の相栗峠がありました。
塩江ー脇町 県道7号線 相栗峠 相栗峠 竜王山尾根ルート登山口
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