平成24年3月20日(火)  琴南(ことなみ)の山を歩く 島の峰から三頭峠を繋ぐ周回


尾井出(前ノ川出合)〜島の峰(西部尾根)〜杉王神社〜寒風越〜三頭越〜美合
(三頭トンネル北口)


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである 
カシミールソフトを使用したGPSトラックログ図

国道438号線を土器川沿いを三頭トンネルまで遡るとまんのう町に入って右手(西側)は大川山から真鈴峠へ
延びる阿讃山脈とそれから派生する尾根が続く。

一方左手(東側)は阿讃山脈の竜王山までに「笠形山」と「島の峰」という香川県独自の標高が比較的高い山塊
がある。

笠形山は北の「柏原渓谷」と南の「前ノ川」に挟まれた比較的シンプルな山塊であるが、この笠形山と阿讃山脈と
の間に延びる「島の峰尾根」は西の端で短い「中熊川」により標高939.6mの島ヶ峰(美合山?)三角点辺り
から2分される複雑な地形となっている。


南側に向って穏やかな傾斜となる「島ヶ峰地区」は平成45年頃には牧場地が造成され牛が120頭近く飼育され
ていたと言うが、現在はキャベツや蕎麦畑となっている。


以前、笠形山から雨島峠を経て島の峰の周回を行ったが、雨島峠手前でヘマをして鉄塔尾根を下りてしまい、又
登り返す時間ロスの為完全周回とならなかった。


今回香川の山縦走計画はこの時歩き損ねた「島の峰」の西部から逆に尾根へ取り付き、島ヶ峰三角点(美合山?)
を経て一旦明神川沿いへ下り、そこから更に阿讃山脈の寒風(さむかぜ)越〜三頭越を経由して陽の明るい内に
久保谷のユキワリイチゲを観賞しようと言うものである。



06時30分自宅を出て07時20分頃三頭トンネル北口の広場に車を駐車。通勤折り畳み自転車にて尾根への取り
付き場所を眺めながら国道438号線を下がる。西側尾根には通信アンテナの塔が見えるがこれが最初の目標地点と
なる筈だ。道路の温度計表示板は1度Cを表示して寒い。今回の忘れ物はストックだったが、これは現地調達が容易
なので気楽だ。


谷川うどんの信号から旧道に入ると右手の山裾は急で取り付きにくい地形だった。岩豆腐の店を越して07時44分
適当に自転車をデポして歩いていると、あれ? 国道筋に出てしまい辺りはまだ道の駅付近だった。


島の峰の尾根部西端 (中熊尾根) に取りつく

又自転車に帰って国道を更に下がる。前ノ川分岐手前に少し道が広い場所があったのでそこに07時50分自転車を
デポし民家と山との間に延びる路地を進む。
残念な事にこの路地は山には向っておらず、仕方なく右手の植林地帯の
急な傾斜に取り付く。

アバウトな私の尾根歩きには付きものの想定内出来事だ。こういう場合、植林地帯に取り付くのは藪が比較的少なく
スペースが保証されている理由による。
所々に作業道が現れるが長続きせず藪っぽい斜面を08時15分支尾根まで
何とか這い上がる。


  
自転車で国道を下る  島の峰 西端の目印 電波塔            前ノ川出合付近に自転車をデポ

  
    正面の路地へ入り取りつき口を探す           尾根への取りつき口を決める

  
      植林地帯を這い上がって行く                   途中から荒れて来たぞい

  
       支尾根部まで這い上がる                主稜尾根部に到着  倒木のオンパレード

08時30分に534mピークに上がるとそこからは明らかに踏み跡のスペースがある。こういう尾根歩きはルート
が決まるので悩みが減る。


悩みは無いが赤松の倒木だらけの尾根を進むとイノシシ対策だろうか有刺鉄線で尾根部が囲われている。左手木々の
間から笠形山の最初の尾根を長めながら歩いていると舗装道路が前方に現れ08時45分建物があり横にアンテナが
立っている。この琴南無線中継所が国道筋から見えたアンテナ尾根だった。舗装道路はここで切れるが踏み跡は尚も
尾根伝いに続く。相変わらず尾根筋は有刺鉄線で囲まれていたのでその中にあると思われる587.8m三角点を探
しながら歩く。08時53分三角点の様な標石を発見。近くにNHKのポールが立っていた。


  
琴南無線中継所 ここまで舗装道路が右手から来ていた    無線中継所の向こうに尾根が続く

    
      有刺鉄線やネットが張られている                587.8m三角点だろうねえ             

赤松の多い平たいピークを過ぎると道は下って行く。09時08分尾根部が藪っぽいので左手に続く防火帯に沿っ
て歩く。でもこの防火帯は幅が広いものの斜めに相当傾いているので歩き辛い。国分台にも自衛隊演習場があるの
でこういう防火帯がある。


09時12分上りになった所で防火帯のトラバース路を離れて尾根に復帰し先へ進む。09時18分又尾根が藪っ
ぽいので左手に近づいて来た防火帯へと移行する。誠に忙しい事だ。進行方向の尾根には高いピークが見える。


09時27分又尾根に復帰して歩いていると大正7年のお墓があった。それを過ぎるとコルに向けて下がるがそこ
に青いビニールシートが見える。先ほどからチェーンソーの音が聞こえていたのでこの辺りで伐採作業をしている
様だ。


09時30分コルに着くと香川県の石標が置かれており、道が右後ろから左斜め前へクロスしていた。残念ながら
地図には載っていない道だった。ここからの尾根は急な上り坂となる。


左手の急な傾斜で2人のヘルメットを被った作業員の方が木を切っている。そちらに回り込むとその辺りだけ視界
が開けて、今まで歩いて来た尾根や前ノ川の集落が見える。


ここからは少し複雑な地形となるので忠実に尾根を拾っていかなければターニングポイントを上手く回りこめない。
藪っぽい尾根になるが構わず進む。
立派な赤松が生えておりマツタケが生える季節の妄想が膨らむ。左手には相変
わらず笠形山の西側尾根が付いてきて、前方には更なる高みが見える。

     
防火帯を歩いたり、又尾根筋に移動したりしながら進む      正面に高みが見える

 
    大正時代のお墓がひっそりと佇む      道がクロスするコルに作業用ブルーシートがあった

 
この道が交差する場所には香川県の石標が据えられていた   急傾斜の伐採地から前の川集落を見る 

    
  左手には笠形山の尾根が木々の間から見える        この尾根には立派な赤松が沢山ある

09時45分前方に鋭く左側が切れ落ちた細尾根が現れた。全体的に安定した尾根であるがここだけが絶壁となって
いる。特に北側は急な傾斜が多い。
そこを過ぎると錆びたテレビアンテナが落ちていた。谷間の住人がテレビが見え
る様に共同でアンテナを尾根に設置していたのだろう。


この辺りから木々の間に見える左側の笠形山はやっと中央部の姿に変わっていた。10時15分ピークを少しだけ外
した右側へトラバース道があるのでそれを進む。


10時20分頃赤い境界杭が現れ出したのでこの付近にある753m三角点を探しながら歩くが発見出来ない。地図
とGPSで確認すると少し戻った場所の様だったので引き返して調べるがやはり発見する事なくコーナーを回り込み
下りになってしまった。やはり一人で歩く場合は探し物には不利となる。
夥(おびただ)しい植林の中で地形的にも
ルートがわかり辛い下りを注意深く進む。


10時35分植林地帯を下りたコル部で初めて笹薮が現れる。ここを避けて左へトラバースして尾根に這い上がると
ちゃんとした尾根道が続いていた。
相変わらず松と杉林の尾根を赤い境界杭に進路を示されながら歩く。

この尾根歩きの間中、ず〜〜と南側の阿讃県境尾根は樹木に遮られ見える事がなかった。北側に見える笠形山は既に
鉄塔尾根に変わっており自分の歩みの進展に満足する。
10時45分から明らかに上りとなり次第に岩尾根の急な
傾斜を登る事となる。この岩尾根の高みと植生の薄さを利用して今日歩いて来た西側の風景を伐採作業場所以来の
展望を楽しむ。


すると朝方から歩いて来たこの尾根の南斜面が見える。何と尾根の南斜面には畑が広がり民家も結構あるではないの。
この辺りの地形は北側が厳しく見えるが南側は長閑な里山風景を形成していた。


     
    この尾根で唯一の細尾根が現れる                北側が相当切れ落ちているぞ

  
      又 安定した尾根道になる               尾根の右側を巻くトラバース道 (ここで三角点を見失う)

  
尾根部になって付近を探すが三角点を見つけられなかった    南の方角へ向かう急な下りになってしまった

  
急坂を下りると初めて笹薮が尾根部に現れる           笹薮を避けて先の尾根に復帰

       
左手の笠形山は鉄塔尾根に変わっていた                  岩っぽい登りとなる


唯一の展望所  奥に笠形山の尾根  手前に島の峰ターニングポイントまでの尾根全容が見渡せる


大川山が正面に見え、 中熊集落が見渡せる   結構南側尾根は集落や畑が見られる


剱山神社を再訪する

11時03分岩尾根から右へトラバース路になる。この左真上には950mの島の峰ターニングポイントがあり、
竜王山から北に派生する大きな尾根の982m三角点に向って東へと900m級の尾根が延びている。


トラバース道に入ると直ぐ前方に懐かしい岩の神社跡が見えた。泉保さんのイメージをトレースする本で紹介され
ていた「剱山神社」で、例の足跡クンのブログ(さぬき里山 自然探訪&トレッキング)によるとこの辺りの修験
者が歳を取り剣山へ行く事が出来なくなったので剣神社の神様をここに勧請したそうだ。泉保さんの本にはここに
安置されている石像は読者からの情報によると何と安徳天皇だと言う。脇に付き添う二体の像はスサノオノミコトと
オオヤマツミのミコトだそうだ。

でもこの安徳天皇の顔はどうみても徳川家康みたいな福々しい中年にしか見えない。危なっかしそうに積み上げら
れた岩の神社を見ながら10分ほど休憩する。


  
    岩がゴロゴロする細尾根に入る              島の峰尾根を右側にトラバースする道に入る


5年ぶりに剱山神社に到着  勿論5年前はこの神社の名前など知る由もなかったのだが・・・



 
       手前の社が崩壊している           安徳天皇像らしい  何かいっこく堂の腹話術風景に見える

    
     5年前と同じアングルで狛犬を見る                狛犬のお尻 結構かわいい


939.6m三角点 (島ヶ峰、美合山?)を通過

その後に続くトラバース道は石屑と傾斜があるので歩きにくいがはっきりした道があるのが強みである。
11時25分トラバース路を抜けて向こう側に出る。東側には982Mピークに向う尾根が見える。5〜6年
前東側から歩いてこのコーナーを無事北側に回りこんだものだと我ながら感心する。


青い色をした鉄柱と有刺鉄線がこのあたりにも見られる。すると沿道に赤テープが急に多くなり賑かになった。
この辺りに島ヶ峰(美合山)三角点(939.6m)がある筈なので探しながら進むと11時30分いきなり草原広場に
出た。う〜〜ん もう一度地図とGPSを確認するとどうも三角点を行き過ぎてしまった様だ。元に帰って注意
深く歩くと、道の右手に赤テープがありそこに三角点があった。目印は2本の赤松の大木だ。愛用のタコ足簡易
三脚を木の枝にからませて記念写真を撮る。


先ほど引き返してきた草地に出ると11時45分左手に向って牧場跡のフカフカした草地が段になって続いて
おりイノシシの住処になっている様だ。これに沿って左側に広めの未舗装道路があるのでそれを進む。


  
   更に斜めに傾いたトラバース道を進む           トラバースを抜けると平たい尾根部になる

  
   左手を振り返ると島の峰尾根が見える            あれ〜〜 広場に出てしまった

    
939.6m島の峰(島ヶ峰、美合山?)三角点    最近使用しているシェー専用小型自在三脚



明神川筋(杉王神社)へと下がる


道路はぐる〜と右に曲がって牧草小屋を通過する。11時50分前方に舗装道路が現れ道なりに進むと南側が開け
て竜王山の県境尾根が見える。道路がクネクネ続いて迷走しどうも全体像が良くわからない。取り敢えず植林地帯
をショートカットして下側の道路へ進む。人が住んでいるのかどうか良く判らない民家なども近くに見える。

舗装道路を歩いていると12時11分なだらかな斜面に明らかな尾根部を発見した。地図とGPSで位置と方角を
確認後、楽チンな舗装道路から離れて植林地帯を横畑方面の東へ向って下りて行く。こういう場合信念がなければ
条件の悪い方には進みにくいものだ。直ぐに舗装道路へ出たのでそれも突き切って植林地帯を尚も東へ向って下りる。

12時22分更に下側の舗装道路に飛び出す。綺麗な道があるのにわざわざ道の不確かな植林地帯に飛び込んでいく
自分の決断が恨めしくなる。でもここも又植林地帯に飛び込んで行く。 ここはもう最初に決断した自分と弱い自分
との我慢比べだ。


12時28分又更に下側の道路に下りる。民家があり横の畑から川筋を見るがまだ高度差が残っていた。こういう
山間の家にはほぼ道を聞くべき人間と会う事が無く、また因果な植林地帯に突入する。
12時32分今度は民家の
左手にある道路に出て2m程の崖を下りる。


しばらく道に沿って歩き、11時36分最後の若い植林地帯に突入開始。ここには2m程の段が続き苦労する。
12時45分民家の横を抜けて「川奥」バス停のある明神川の道路にやっと下り立った。


  
    牧場跡に沿って南側へ進む                        舗装道路に出た


   う〜〜ん 取り敢えず右に見える尾根部にそって明神川へおりるとしよう

  
植林地帯をショートカットして下側の道路に出る          この辺りはなだらかな地形で畑が見られる

  
尾根部を見つけて舗装道路から植林地帯に飛び込む   下側の道路に出るがそれを横切って植林へ又飛び込む

  
作業道の様なスペースを見つけてそれに沿って下りる      あんりゃ  又 舗装道路に出ちゃったよう

  
   又 尾根部の地形を見つけてそれを下がる               道に下りつく

 


   標高は下がって来た明神川の位置までには更に下らなければならない

  
少し舗装道路を少し南へ移動して次の尾根部を選ぶ     最後の尾根部に従い植林の中を下る

  
     やっと川筋近くの民家が現れる             道路に下りると「川奥」バス停とその向こうに杉王神社


川奥〜横畑〜寒風越 (阿讃県境尾根へと進む)

上流部を見ると以前お目にかかった大杉が立つ「杉王神社」がありその前に橋がかかっている。国道筋の尾根に取り付き
約5時間歩いて目的地にほぼドンピシャ下りたった満足感に浸りながら杉王神社にお参りする。やった〜ここからはもう
快適な道が待っている。(とその時は思った)


地図を出して寒風越への道が破線で描かれておりその場所を確認すると2本目のカーブで沢へと延びている。橋を渡り
町道「横畑線」の舗装道路へ入る。暫く沢沿いに進み最初のヘアピンカーブで上側へショートカットする。すぐ上側の
カーブで道跡を探すがどこにもそんな道の痕跡はない。仕方が無いので道路のノリ面を這い上がり更にその上側へと偵察
する。杉と竹薮の中に入り踏み跡を探すがやはり見つからない。


既に沢から離れており、向かいの山肌は垂直に近くこんな場所を這い上がる気にはとてもなれない。随分昔に歩いた記憶
によれば横畑まで行けばそこから寒風越への道がある筈なので仕方なく舗装道路に復帰する。


次のヘヤピンカーブに着くと右手に向って道が伸びている。ひょっとしたらこれかも知れないと思いあぜ道に入る。辺り
には石垣や畑の跡が残っており廃村の匂いがするが、しばらく歩くとこの道も砂防堤で行き止まりとなり失望させた。


辺りを眺めながらこの沢を進むか迷ったが、気を取り直して道路まで引き返す安全策を取る事にした。(結果的にはこの
沢を詰めると上部で登山道にぶつかっていたのだが・・・)
道路を歩いていると上から精悍そうな若者が山歩きの格好を
して下りて来た。この破線の道について聞くと、寒風越へは更に上側に分岐がありますよと教えてくれた。


やはり地図の破線に示されている道は今は使われていない様だ。でも、ポピュラーな寒風越への道が2万5千分の1地図
に載っていないのは何故だろう?
疑問を感じながらも三頭の雪割イチゲが待っているので先を急ぐ。

後ろからノロノロと軽トラが走って来たが乗せて〜とは云えずにやせ我慢して歩く。途中で竜王山登山口800mの標識
があり、裏側にも何か標識があったが確かめなかった。
以前大川山〜竜王山縦走の時自転車を置いた見覚えのある横畑に
着くと竜王山登山口の標識があり、そこに寒風越登山口は800m元に帰る方角になっている。え? じゃあ先ほど見過
ごした標識の場所だったの?


頭の中にかすかに残っている記憶を辿ると確かにその時寒風越から横畑に着いて自転車まで車道を歩いた様な気がする。
元に帰るのも面倒なので先ほど軽トラで追い抜いて行ったおじいさんが近くの畑で作業していたので寒風越への道を伺う。
すると下の民家へ向って路地をおりていくと登山口があると教えてくれた。





            川奥にある杉王神社にお参りす

  
     橋を渡って県道横畑線を進む              右手には清々しい沢がある

  
    ヘアピンカーブから右手に取りつく                  結局道は発見出来ず

 
    横畑線の道路に復帰           ん? 右手に道が ガードレールに立てかけた今日の杖

 
  この道も沢筋まで進むと砂防ダムで消えた     県道横畑線にあった標識 (裏側を見なかった)

 
        横畑に到着             あれ? 寒風越への登山口は800m下側?

 
あっ ここは以前、大川山〜竜王山縦走時に自転車を  この民家の間をショートカットして下ると
デポした場所やんけ                 寒風越への登山口があるとおじいさんに教わる


13時47分やっと寒風越への標識に出会いホッとする。

13時50分沢筋を通過すると、この辺りは大滝山の中部歩道と同じ様な崩れ易い礫地で斜面には木で崩落防止策を
取っていた。先ほど引き返した砂防ダムの沢を詰めるとここに着いたのかも知れない。斜めに傾斜した登山道を進むと
13時55分二つ目の沢筋を抜ける。恐らく以前大川山から縦走して水を切らしてここまでやって来て命の水をあり
がたく飲んだ場所だろう。ザレ場を登ると尾根筋に入る。川を挟んだ対岸に大きな民家と畑が見える。200M毎に
標識が現れその距離が減るのを楽しみに歩く。14時20分トラバース気味の道に入ると道に雪道用の滑り止めが落
ちていた。左手にお地蔵さんがありその上に分岐標識が見え、14時28分寒風越に着く


 
左 寒風越1800m  右 竜王峠2550m             第一沢を渡る  斜面には崩壊防止柵がある
(何故 右が竜王峠方面なのか良くわからない)

  
    200m毎に立派な標識が存在する             積雪期の落し物  こんな道具効果あるんかしら

     
      天保年間の横畑地蔵                やっとこさ寒風越に着いた〜〜


寒風越〜三頭越〜久保谷(美合)

三頭越まであと2,400mとある。雪の時は苦労したが今日は快適な尾根道である1500時三頭越手前のピーク
に着き(三頭越まで600m)右手にある三角点を確認に少し北側へ入る。前回雪の上に日暮れが迫って三角点の確認
どころでは無かったのだ。
手前に三角点図根標石、その向うに三角点標石があった。

元の県境尾根に帰りぬかるんで滑りやすい急坂をどんどん下り、15時13分三頭越に着き2対の石像にご挨拶を交わす。
相変わらず面白い表情の石像だ。


    
 三頭峠手前600mにある曲がり角ピーク                913.3m三角点を奥に入って探す

      

「図根点は図等三角点ともいわれ周囲の三角点から観測し実際の三角点上では観測しないという前方交会法により位置を決定
したもの」「無線鉄塔などで構築物上で測量することができない場合につかわれますが精度は低くなります」って定義がありますが
三角点と図根点がこんな近くに何故あるんだろう?


 
三頭越まではドンドン下る。少しぬかるんでいるので厳し〜〜い   最後のチェックポイント 三頭トンネル


垂れ乳の柔和な女仏は天宇受売命(あめのうずめのみこと)、猿顔の男仏は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)
江戸時代末期に据えられたとの事

         

さてやっと本日の最終目的ユキワリイチゲの観賞の沢に向う。コバイモも咲いている筈だが、この草か花かわからん
茶色いニンジャ花は初めから見つける気がしない。急ぎ足で沢を下っていると15時22分下からご夫婦が登ってこ
られた。

「エントツ山さん?」「え〜とどちら様でしょう」「ブレードです」あ〜〜そう言えば掲示板に一度登場頂きHNの
謂われを聞いた事があった。やまももさん、トンちゃん、え〜ちゃん達と良く山でお会いしているそうだ。掲示板で
交流していると初対面とは思えぬ親しさがある。奥さんは私と同い年で足に治療後遺症のハンディを負いながらも
石鎚東稜や長いお四国巡りなどもご夫婦でされてるそうだ。


ブレードさんは大きなカメラを体の前に支えて大柄で物腰に落ち着きがあり中々の好中年だ。若い時はモテたやろね。
ユキワリイチゲは寒くてあまり咲いていないと言う。


10分程お話をして出発。ユキワリイチゲは牧野植物園で既に見ているのだが、やはり現場で見る野草の花が一番だ。
以前この沢を下る時にはもう暗くなり景色も拝む事が出来なかった。改めて久保谷を眺めながら歩くと石の節理が
凄い。この界隈の岩の特徴ではあるが斜めに傾いて節理があり造山運動の不思議さをつくづく感じる。


ユキワリイチゲはブレイドさんのおっしゃる通り花は寒さと夕方の為萎んだままで数も少なめである。コバイモは以前
あった場所には見当たらず掲示板仲間の写真を観賞する事にした。16時23分車に帰り、初めて知った岩豆腐屋へ寄
るが予想通り「売り切れ」の札がかかっていた。自転車を回収して自宅に向う。



           久保谷でブレードさんご夫婦にお会いする

 
   ユキワリイチゲも寒そうに咲いていた            ここの沢も水が澄んで綺麗だ


    えへ  これは2年前に同じ場所で撮ったユキワリイチゲなんよ  KYOさんのマネして
          NHKに投稿したんだけどどうも椿の落花が不自然らしく不採用になったわい


            凄い岩石の節理が滝を造る

  
    やっと三頭トンネル北口に帰り着く             前ノ川出合付近で自転車を回収する



こんなルートを歩いたって何の意味があるの?と言われるかもしれんけど、あ〜今日も自分で立てた計画をほぼ達成出来た
歩きに満足の一日であった。




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