平成21年10月18日 稲美山の会と秋の石鎚へ

長尾展望所ー石鎚御来光の滝ー愛大小屋ー弥山ー天狗岳ー南尖峰ー東稜ー土小屋


10月16日新居浜祭りが始まり実家に帰省。17日は山根グランドに太鼓台が集合し東京の兄貴と見物する。
10月18日に高御位山さんの所属する兵庫県の「稲美山の会」が石鎚「御来光の滝」から愛大小屋コースを歩くと言うので
マーシーさんとご案内する事に。17日23時頃旧寒風山トンネル駐車場に北アルプス、剱岳へご一緒した懐かしい顔が揃った。

新居浜祭り


                  10月16日 上部地区内宮神社への宮入り


10月17日 山根グランドに上部地区太鼓台が集合  煙突山(生子山)と串ヶ峰


石鎚御来光の滝


              安定した水量を誇る 石鎚 御来光の滝


今回のルート概略
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)を使用したものである 


満天の星の下、稲美山の会の酒豪連中と1時間ちょっと再会を祝して乾杯する。高御位山隊の朝は早い。翌朝五時過ぎに
起き出して朝食を東屋で準備する。隣にはテント泊の単独登山者がおりちょっと迷惑をかけただろう。すんません

土小屋に向けて出発すると、朝霧が出て視界があまり良くなかった。土小屋に到着すると「しまなみ隊」のはるちゃん、楠さん
達が来ており、自分達は御来光の滝を往復するだけなので長尾展望所まで我々を回送してくれると言う。
18時に面河スカイラインのゲートが閉まるのでこれは助かった。

07時ゲートが開き、折り返して来たはるちゃん運転の回送車で長尾展望所に着き準備をしていると、一人のボーイッシュな
女性が近づいてきて「morimoriです」と言う。 お〜〜掲示板で御馴染みの藪女に初めて会った。 結構美人じゃん。
みんなで記念撮影をして07時30分ご来光の滝へ出〜発!

 
    真夜中の宴会 稲美山の会と合流                   飲むわ 飲むわ



長尾展望所にて  手前左端がmorimoriちゃん しまなみ隊と稲美山の会の合同写真

急な坂道を下って08時面河川の堰堤に着いた。水量によって悲喜こもごもの沢渡りとなるが、今日は水量が少ないので
問題なさそうである。今回は迂回道に入らず直接沢沿いを遡行する。水量が多くなければ全く問題のないルートで、立派
な淵もありお勧めである。

 
     急な傾斜を堰堤へと下りる                      08時堰堤に下り付く

 
   迂回路分岐  これを沢沿いに進む               しまなみ隊も一緒に遡行

 
        沢沿いのルート                       なだらかな岩場もある

 
        立派な淵を通る                           いつもの沢渡り


                       09時10分 七釜通過

 
           高御位山さん                        10時  洞門を通過

洞門コースの難関

10時に洞門を通過。実はこの洞門を過ぎて10分位沢を進むとご来光の滝最大の難関がある。その為、洞門の手前にここを
迂回して左手の山道を進むルートが設けられている。
この難関は普通左側の小さな淵がある一枚岩の傾斜をクリアするのだが、手がかりがなく足を滑らし滑らしやすいのだ。
まあ水に落ちても水没する事はなく、腰まで水に浸かる事を覚悟すれば気は楽だ。

マーシーさんが「右側からでも行けますよ」と言うので左手組と右手組に分かれてここをクリアした。どちらもスリルがあるが
右手の方が足がかりがあり容易な気がした。

ここさえクリア出来れば後はシンプルな大岩がゴロゴロする沢を好きな場所を選んで上を目指す事になる。


          ここが洞門コースの難関  上流側から見た写真  左右どちらからでも渡れる


これがおじょもさんが撮った写真で、こんな滑りそうな場所を10m位岩にへばり付かなければならない


             今回はその反対側の岩場を通る事に。

 
      沢の真ん中に木が生えている               10時40分 ご来光の滝に到着

洞門を通過して10分で難関部をクリア。それから更に30分で御来光の滝に10時40分到着。やはり左手の山道よりはこの
洞門通過コースの沢歩きが良い。次第に御来光の滝が眼前に見え隠れして現れるのだ。

サルナシの実があり、みんなで賞味する。キューイフルーツの原種らしくとても美味しい。御来光の滝は紅葉には少し早かったが
感動するには十分の美しさだった。稲美山の会の皆さんも大変喜んでくれてこの四国を代表する風景に感謝する。

「しまなみ隊」や「morimori 隊」も現れそれぞれ親交を深めながらの昼食とする。

暫くするとヘルメット姿の勇ましい集団が下から現れた。あれ? 私のストックを峨蔵山で拾ってくれた石丸夫妻の率いる精鋭だ。
その中に何と山ちゃんもいるではないか。どうも北沢あたりへ這い上がるらしい。

 
    サルナシの実   美味しかった                     クジラの背を渡る


                         石鎚 御来光の滝 全景

 
       ええ風景やわあ                       少し紅葉には早かった

 
      しまなみ隊のみなさん                     morimori 隊の皆さん

  
        石丸隊長                               山ちゃんと シェ〜〜

11時17分 しまなみ隊や我々の後から続くmorimori 隊 、山ちゃん達の北沢グループとお別れして御来光の滝を去る。左手の
岩盤に沿って5分位進み、小さな沢筋を這い上がる。後は本谷へのコルまでダラダラと踏み跡を辿り、11時40分本谷への分岐
コルに到着した。

ここの楽しみは木々の間から石鎚北沢の最終地点、柱状尾根を下から拝む事が出来る事だ。愛大小屋にはこの分岐から左手へ
向かって伸びる稜線を辿る事になる。ここの紅葉は素晴らしく、振り返ると石鎚南面が木々の間から聳えている。
 
 
           さいなら〜                       左側の岩に沿って迂回

 
       涸れた小沢を這い上がる                 コルから見た柱状尾根


                        柱状尾根の鬼の角

やがて笹が次第に深くなるが、それに調和した木々の風景に圧倒されるので、笹薮もちっとも苦にならない。これが石鎚山の
奥の深さだと痛感する。それほどにこの付近の景色は素晴らしい。

その内、笹薮が更に深くなり傾斜が急になる。もう笹を掴みながら這い上がらなければ上昇もおぼつかない。以前より笹が刈られ
ており、足元にスペースがあるので歩き易い。稲美山の会の皆さんも笹の深さに喘ぎながらも周囲に広がる木々の美しさに感嘆の
声を上げている。

 
                笹が深くなる                  紅葉が素晴らしい

 
       黄葉も素晴らしい                      緑と紅葉のコントラストが又いい
 

                   笹とブナ  これが石鎚の典型的な風景だ


                 振り返ると石鎚が木々の間に聳えている


  
         お〜〜い みんな居るか〜                 頭しか見えないわ


                                黄葉風景


                                  老木


               樹林帯を抜けると黄葉の林が見える

石鎚の深い懐に抱かれて笹薮を這い上がると12時33分 面河道に合流した。御来光の滝から約1時間15分自然溢れた
石鎚山系の笹薮を歩いて、突然面河道に出た時は一種の感動がある。それは人間にはやはりやんちゃをしても一つの
道が必要で、その道筋に帰れた事の安堵感・安心感ってとこだろうか。

下に向かって「面河道に着きましたよ〜」と呼びかける。面河道の行く手には白い建物があり、これが愛大小屋だ。小屋は
有志により新築され快適な空間を登山者に提供している様だ。

ここで暫く休憩をしているとハーネスとヘルメット姿のご夫婦がやってきた。お〜〜マナスルさんだ。マナスルさんご夫婦は
前日この愛大小屋に泊まって御来光の滝から北沢を這い上がりここに帰って来たのだった。

以前マーシーさんと本谷コル手前でお会いした事があり、先日の石鎚東稜に行った時も南尖峰で姿をお見かけしていた。
休憩中に山談義をしてお別れする。

 
          面河道に這い上がる                 愛大小屋が見える



 
      マナスルさん夫婦と山談義                        面河道風景

愛大小屋から弥山まで約2時間弱、ダラダラとした山道を歩く訳だが木々の紅葉が素晴らしく、少しガスがかかった山肌を時々
足を止めて眺めやる。随分前にはこの登山道が荒れた時期があったが今は又整備され歩き易かった。

笹原に出ると雄大な石鎚の山塊を南側から眺めながら爽快な歩きを楽しむ事になり、石鎚に近づくに従って弥山の岩峰が異様な
形で頭上に迫ってくる。この西側から見る弥山や、東稜から見る南尖峰は石鎚が岩で出来ている事をつくづく思い知る光景だ。

14時30分石鎚弥山に到着。



 
              面河道風景                      変化のある面河道

 
            紅葉に黄葉                           結構長い面河道

 

 
               崩壊地を渡る                   木々の色が全部違う


                    石鎚 弥山が見える


               石鎚 弥山の形が変わる

14時30分弥山に着いて天狗岳に挨拶をした後、大西真也さんや森安さんが東稜コースを歩いた事がないので、菅さん・
ゆーみんママ、前田さんと東稜コースから下山する事にし、一般道組とここで一旦分かれ、別行動を取る。

足の調子が悪い高御位山さんはマーシーさんがフォローしているので先を進む。皆さん本場の日本アルプスの岩場を闊歩
されているのでどんどん岩場を進み、14時47分南尖峰を東稜に向かって下りていく。



        弥山より天狗岳

 
            石鎚 弥山                        天狗岳に這い上がる前田さん


           天狗岳手前の岩盤を渡るユーミンママと大西真也さん


                             南尖峰風景
 

 


                       石鎚東稜風景

相変わらずガスがかかってスカッとしない天気ではあるが東稜の風景の全体像は眺めやる事が出来た。今年の石鎚紅葉は
少し早く、残り香を楽しみながら東稜を下りて行く。前回トンちゃんご夫婦と堪能した東稜コースなのだが何度歩いても面白い
場所やと思う。秋の石鎚は一般道でも十分素晴らしいのだが、それに展望と岩場のアクセントをプラスしたこのルートはお勧め
なのだ。

下から歩くと、矢筈岩あたりの風景、シャクナゲがある本沢からの合流口、カニの横ばい岩がある西沢からの合流口と名所が
目白押しだ。

 
                東稜を下りる                 結構笹が深い



                      矢筈岩の笹滝上部


      矢筈岩の笹滝を通過   ユーミンママと大西真也さん


         東稜コースの白骨林  右奥が岩黒山

15時38分東稜分岐に着き土小屋一般道に合流。今日一日の石鎚を思い巡らしながら土小屋へ16時40分帰り着いた。ここで
他のグループと待ち合わせ、更にマーシーさん・高御位山さんを待つ。

高御位山さんは脚の調子が悪いのにも関わらずマーシーさんと東稜を下って来た。寒さに震えながら二人を待つ間、変てこな
形をした自作杖を持つ高知のオッサンをてがいながら時間を潰す。自作杖を褒めていると一本無償で分けてくれた。
 
 
              東稜基部に下り付く                      黄金色


                     土小屋コース風景

 
土小屋一般コースも素晴らしいよ                   高知のヘンな杖を持った叔父さん 杖を1本 ありがとう

御来光の滝から愛大小屋コース、さらに石鎚東稜と欲張りなルートを「稲美山の会」「しまなみ隊」「morimori 隊」「石丸隊」「マナスル隊」と色々な
方たちとの触れ合いも含めて楽しんだ一日でした。みなさん ありがとうございました。

     
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