平成19年5月3日  石鎚東稜コース・墓場尾根・天柱石コース
平成19年5月3日 高御位山隊と歩く石鎚東稜コース、 天柱石コース周回
高御位山、女カンスケ、むーみんママ、マーシー、広島の若者と共に



カシミールソフトによる土小屋ー東稜ー墓場尾根ー夜明峠ー天柱石ー
十字分岐ー土小屋 トラックログ図
(国土地理院 50000数値図使用(承認番号 平15総使、第634)

高御位山さんが女かんすけ、ゆーみんママを伴って石鎚登山に来られるというので仕事を終えてマーシーと土小屋へ向かう
3人は食事を終えていたがテント内で酒盛りが始まる。

翌朝 高御位山さんのとっておきブランデーをしこたまやって死んでいたマーシーはラーメンを作っている。お前の胃袋はアインシュタインの脳と同じく研究材料となるだろう。高御位山さんは声が涸れて二日酔いのご様子。
土小屋に響き渡るイビキにも動ぜず女かんすけとゆーみんママは元気そのもの

 
   朝から凄い食欲              土小屋登山口を出発

6時頃登山開始。5月だが石鎚は標高が高くまだ冬枯れの景色だ。
高御位山さんとは以前徳島の天狗塚登山口で会い、三嶺山頂で再会したが一緒に歩くのは初めてだった。女はるちゃんの異名を持つ「カンスケ」さん、美貌と健脚を備えたゆーみんママとも勿論初対面。


         土小屋コースから見た石鎚


これから歩く東稜コースをバックに 女カンスケ・ゆーみんママ・高御位山さん


東稜分岐近くで広島から来たという精悍そうな若者に道を訪ねられる。聞くと一般道を歩いて鎖をよじ登りたいらしい。「どうせよじ登るなら東稜コースを我々と一緒によじ登るかい?」と言うと「はい お願いします」と素直に答える。

マーシーと女性軍が先頭に、私はしんがりでこの広島の若者と二日酔いの高御位山さんを追い立てる。矢筈岩あたりで合流したがまた先を越される。女カンスケもゆーみんママもマーシーに一歩もひけを取らない。さすが高御位山さんの連れだけの事はある。

 
     東稜分岐を進む           白骨林が向こうの南尖峰を引き立てる


        石鎚東稜コース 風景

東稜コースは何度も歩いているが歩く度に感動する石鎚の裏玄関だ。山というものは基本的にはこちらから登ってあちらへ下りるものだ。そういう意味ではこの東稜コースは決してバリエーション・コースではなく多少山登りにハマった者にとっては必然の石鎚縦走ルートだと思う。


 
  第一関門の笹滝が近づく         二日酔いでもグイグイ登る高御位山さん


         笹滝を登って振り返る山水画の風景


石鎚東稜コースの真骨頂 南尖峰への取り付き


カニの横這いから見上げる南尖峰は空に向かって聳え立ち、ホンマにこんなとこ登れるんかい?と最初は思うものだが、どこの山とてそんなものだ。

良く眺めるとここもちゃんと岩のズレを利用したルートが見えてくる。心配していた最後の岩壁3mよじ登りも姫路隊も広島の若者も何なくクリアーした様で8時50分南尖峰に着く。

以前ここにはロープがあったが、安全という山登りの基本的観点から言ってそんなものを頼る事無く登れる体力と筋力がここでも必要って事だ。

さあ!ここから本日のハイライトである墓場尾根へ高御位山さんを案内する。高御位山隊クラスになると技術的に何ら問題はないので案内するのはコース取りだけだ。あっという間に墓場尾根に到着。ここの景色の素晴らしさに皆感動してくれて嬉しくなる。

 
墓場尾根への取り付きを登る        お〜〜 墓場尾根が見えてきた


     大砲岩と墓場尾根  秋にはここが紅葉で真っ赤になる


   墓場尾根へ先に下り、南尖峰をバックにシェーをねだる


墓場尾根での仲間を撮る  トップの青シャツは女カンスケ 73歳じゃと すんげ〜

記念写真を撮り、南尖峰へ帰り天狗岳―弥山といつもの岩尾根を進む。弥山には10時30分に到着。天気が良いので沢山の登山者がおられた。ここで休憩をかねて軽い食事を摂る。

 
     二ノ森方面                  南尖峰へ上り返す

 
ゆーみんママと女カンスケ                天狗岳 (南尖峰方面から)

 
弥山をバックにガイド・マーシー             天狗岳 (弥山から)

さて、下山は広島の若者の希望を叶えるべく鎖場を下りる事に。垂直に近い石鎚の鎖場は登りは簡単であるが、下りは結構神経を使う。女性は腕力が無いので女かんすけ、ゆーみんママもスリルがあったようだ。勿論 くだんの広島の若者も。

 
北側の鉄階段付近には雪が残っている   下りの鎖はスリル満点

大鳥居の分岐に降りて広島の若者に「私たちは天柱石コースへ迂回しますので、土小屋への一般コースはこちらです」と別れを告げると名残り惜しそうに「私もそちらにご一緒させて下さい」という。断る理由もなく気心の知れた即席登山隊は全員で夜明峠へ向かう。


夜明峠付近から見る 石鎚北壁   雪があちこちに残っている

天柱石コースへ下る分岐には何故かロープがかかっていたのでマーシーに本当にこの道でいいの?って聞きながら美しいブナのスロープとその向こうに聳える石鎚南岸壁を見ながら下がっていく。下りになると高御位山さんも酒が抜けたのか俄然スピードが出てきてトップを走る。

 
  天柱石コースへ続く斜面            石鎚三十六王子道とある

 
思ったより整備されていた王子道       鉄橋なども敷設されている

ガレ場の急な坂にさしかかると下から一人の女性が大きな帽子を被って登ってきた。へ〜こんな所に西の川から歩いてくるんだ・・・と感心しながらすれ違いざまに会釈をかわす。最後部のマーシーが何か話しかけていたので気になって「どこの人?」「どうも今治の人らしい」 後でメールを貰ってビックリ。以前冬の石鎚でお会いしたO嬢だった。もっとジロジロ見るんだった。今度また会おうね〜

 

沢には蕾をつけたヤマシャクヤクやワサビ、シコクブシの葉っぱがあり豊かな石鎚の古道にピッタリの風景だ。アケボノツツジやタムシバの峠を越えるとしばらくして右手に鋭い岩峰が聳えている。あ〜これが天柱石(御塔石)と呼ばれる巨石か。一同この広場で名所を見ながら昼食を摂る。

 
ほ〜〜  これが天柱石ですか        天柱石を通る旅人を見守るお地蔵さん

 
天柱石広場で最後の休憩をとる       崩壊地があったが通行には問題なし

そこから又暫く下がると崩壊地を越し植林地帯に入った頃大きな標識に遭遇。ここが十字分岐と言われる分岐点で、1)我々が歩いてきた夜明峠 2)成就参拝道の八丁へ 3)刀掛けを経由して西之川へ 4)土小屋への文字通り十字路になっている。 往年の賑わいはなく通る人も少ないが静かな石鎚を求める人の絶好のルートとなっている

 
   植林の中にある十字分岐      沢の上流には先ほど歩いた石鎚が見える

更にそこから沢を渡り植林地帯を進むともう一度ツナノ平を経て西之川へ行く分岐がありそこを土小屋方面へと進む。標識は適所に置かれて迷うこともない。自然林の素晴らしい坂道を登り切ると前方に土小屋の国民宿舎が見えた。


ヤマザクラの向こうには遠く瓶ヶ森、その右に子持ち権現が見えてきた

 
     自然林の登りとなる           最後の分岐点


             瓶ヶ森

    
       今日の仲間達   ありがとうございました〜

本当に石鎚の素晴らしさを改めて堪能した一日だった。
ネットを通じて知り合った姫路の高御位山さん、女かんすけさん、ゆーみんママさん、成り行きからひっついてきた広島の若者、そしてマーシー みんな揃って満足感に浸りながら岐路に着いた
石鎚って最高です


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