平成21年11月21日  ハネズル山徘徊
寺野登山口ーハネズル山ー小箱越ー赤星山分岐ー小箱越ー北尾根分岐ーハネズルトンネル口ー寺野登山口
 (0855h )   (1110h)    (1130h)   (1150h)   (1230h)  (1300h)    (1453h)        (1520h)


小箱越を中心としたハネズル山周回コース


カシミールソフトを使用したGPSトラックログ図 (マーシーさん提供)
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)を使用したものである 

私の望郷の山シリーズは東の法皇山脈(鋸山・豊受山・赤星山)から峨蔵山(二つ岳・エビラ山・黒岳・権現山)そして西の
赤石山系(東赤石・八巻山・前赤石・物住ノ頭・西赤石・銅山峰)近辺の山々が主役となる。ほぼそれらの山は網羅したが、
唯一ハネズル山だけが藪の噂があって気乗りがせず残されていた。

11月21日 マーシーさんと08時四国中央市のコンビニに集合。マーシーさんのパジェロ・イオで法皇トンネルを抜けて寺野
登山口を少し通り越した広場に駐車。準備をしていると長野県から来たという軽トラのご夫婦に山の情報を聞かれた。東赤石
に来たのだが雨が降り出したので止めたという。まさか長野県の本場から来られた人をハネズル山に案内する事も出来ず、
寒風山へ行く事を勧めた。

写真でよく見る寺野の畑中央の石段を登っていく。植林の中に整備された登山道が続いている。09時30分石積みの休憩
ポイントに到着。バイクで来られた香川県の男性が休憩されていた。この辺りには少し自然林が見られ紅葉している。

 
                寺野登山口                  植林の中を続く登山道

 
                  石積みの休憩所            この辺りには自然林の黄葉が見られる

ここから又植林気味のなだらかに上る尾根道を更に進む。右に植林、左は自然林という感じで時々赤松もある。09時45分
登山道が尾根を右に外して伸びている。「尾根を行きましょう」とマーシーさんに言うと即了解された。地図を見ると登山道は
大きく右に迂回していて余りも効率が悪い。尾根の地形はシンプルで雑木林なので藪も大した事はないやろ。

予想通り尾根のピークを拾いながら上を目指す。時々左手には二ッ岳が見られるが山頂部は霧の中だが、鯛の頭辺りを見る
事が出来た。45分くらい快適な尾根を詰めるとピークを乗り越し、植林地帯となり正規の登山道と合流した。

 
          なだらかな尾根道                   又 石積みの休憩所みたいな


09時45分 尾根分岐   右の赤テープが正規の登山道  ここは左の尾根に乗る

 
       植林地帯だが藪っぽい                  立派なブナも出現

 
    二ッ岳方面   鯛の頭が右側に見える          尾根のピークを越えると一旦下がり植林地帯となる

 
         直林地帯の中に小屋跡がある            岩が現れたら登山道に合流

10時30分、植林地帯の中で右からほぼ水平に伸びてきた登山道と合流する。上方には岩が多く見られて急傾斜となっている。
傾斜を上ると大きな岩の右手を巻いて少し平らなV字形の地形となり、以外にも登山道は左手の高みに向かって続く。
やがてV字形は一つに繋がりやがて11時04分ハネズル山三角点の北西にある標高1,299mの尾根部に至る。

ハネズル山頂はこの尾根を右手に100m下った所にあり、数日前里に降った雨がここでは雪だった白い名残があちこちにあった。
11時10分到着した三角点山頂は狭く、冬場でなかったら見通しも悪い場所だったが、想像していたよりは赤星山などのシルエットが
見えてまずまずの印象だった。

  
急な上り坂を進むと笹薮となり、ハネズル山の左手を巻いて登山道が続く    峠部の祠に到着

 
         ハネズル山の山頂                       ハネズル山 1,282.1m 三角点


              ハネズル山1,299m山頂   赤星山が見える

さて、どうってこともない山頂だけに長居する事もなくすぐに先ほどの分岐に取って返し、尾根を小箱越に向かって西へ進む。
尾根には山渓の本にあったようにブナやヌタ場があり、発動機みたいな設備のあったコンクリートの小屋もあった。
尾根は藪が刈られているのか何の問題もないフツーの尾根だった。さては例の赤星ー豊受あたりの尾根を整備している二人
の「バリカンおじさん」達の仕業か? 11時30分には小箱越にあっけなく到着した。

 
   小箱越への尾根にあるブナ                      大きなヌタ場

 
     コンクリートの小屋                         小屋の中

 
    11時30分 小箱越                          ヤマナシの実が沢山落ちている

小箱越についたマーシーさんは「このまま赤星山への主稜線分岐まで行きましょう」と言うので望む所だった。尾根部の道は
広く快適そのものだった。途中ヤマナシ広場があり樹の下を探すと沢山のヤマナシが落ちている。幸水梨を矮小化した形と
色、模様だった。食べてみると酸っぱかったので、これをフツーの梨に改良していったんだろうなあ。

そこからの道も笹薮が良く刈られていて11時51分これまたあっけなく赤星山への主稜線分岐に着いた。この交差点は以前
は全くの藪で苦労したものだが、現在は交差点標識も取り付けられイノシシ山キチを苦しめ楽しませた大藪の面影は無かった。
帰りはわざと道を外して以前ランボルギーニさんが迷った場所へ向かって藪に入る。

植林の境界付近を通って又元の登山道に復帰。ヤマナシ広場を過ぎた付近で昼食をゆっくり取る。

 
      植林の上側に沿って進む                  赤星分岐の後に藪へ入ってみる

 
    あんりゃ キレイな道じゃん                    帰りはちょっと藪へ入ろうよ


       赤星山への尾根分岐(三叉路)  赤星側から撮影  左へハネズル 右へ峨蔵越

 
       ヤマナシの木を仰ぎ見る                   小箱越から登山道を下がる

12時30分頃、小箱越に帰り、右手の林道へと下りる。ここは以前ガクちゃん達と仲持ち道を調べに来た時に以下の地図に
あるトラックログ・ルートで峨蔵越に至った。その時も途中まで尾根を下がりすぎて又引き返した経験のある尾根だった。

     
     平成21年4月6日 カシミールソフトを使ったGPSトラックログ図
     この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)を使用したものである 

1300時 前回引き返した場所辺りから林道を外れ尾根に乗るり南に下がっていく。植林伐採地では作業の名残りがあり、
人に匂いが一杯の尾根道だ。作業道が終わってなお尾根を下る。基本的には植林地帯ではあるが、アカマツやその他の
自然林が美しい。

 
登山道分岐を過ぎ、更に林道と別れて尾根へ進む       この辺りは植林の切り出しをしている

 
          尾根部の前半は踏み跡がある            カエデが殺風景な尾根歩きに彩を添える

 
                赤松が沢山ある尾根道

13時45分 突然ケーブルテレビのアンテナがあり、そこから長いケーブルが尾根に沿って敷設されている。このケーブルに
導かれる様に尾根を下っていく。途中で左側から下りてきた別な作業道と合流し、尾根が次第に東へと振ってくる、尚も
ケーブルに沿って下ると13時50分 894.7m 三角点を通過。 この辺りから地形はすこし変化があり南側へも支尾根らしき
ものが見られたが、ここはケーブルと運命を共にする事に。

 
     ケーブルテレビの電線が現れた                  ケーブルが下へ続いている

 

            こんなカエデは素晴らしい

 
        おっ  三角点                     あくまでケーブルに沿って藪を下る

最後はケーブル道も藪となり、もうケーブル伝い歩きなどどうでも良くなった。沢の音が聞えてくるのでその方向に向かって
藪を下りていく。一体最後は何処辺りで車道にたどり着くのだろう?
沢の音が尚も大きくなり立派な滝が見えた。こりゃ沢まで下りてじっくり見物するに限る。ちょっと足場が悪いが注意をしながら
14時22分沢に降り立つ。地図を見てもこの沢には名前がない。その割には立派な滝があるしこの辺りの雰囲気が凄くよい。

滝の落差が大きく沢の中を下る事が出来ないので左岸を這い上がり安全な斜面沿いに又滝の下側に回りこむ。
「棚からボタ餅、災い転じて福となす、万事塞翁が馬」マーシーさんとこんな場合の喩(たと)えを言い合いながら「結果オーライ」
で締めくくる。

 
   下るに従い藪がひどくなる                    滝があったので沢に下りてみる


  お〜〜  こりゃ素晴らしい滝やで


                           沢の風景


                              沢に沿って下る

 
    更に下方に下りる                         又 滝がある

位置からすると車道までそんなに距離があるとは思えないので沢に出ても気楽だった。最後は踏み跡みたいな後を追って
いくとコンクリートの橋があり沢を渡ると階段がついていて、それを上がると車道に合流した。丁度「羽根鶴トンネル」の東口
に帰り着いた。

 
    沢を横切り道路へと続く                  最後はハネズルトンネルの東口に出た

法皇湖沿いに車道を寺野に向かい歩く。車が時々通るが汚いオッサン二人を「乗らない?」って止まってくれる人はいない。
30分くらい歩いて車に帰る。 憂鬱だった懸案の藪山・ハネズル山の歩きはマーシーさんと面白いルートで楽しむ事が出来た。

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