「ナスビ平」へ 究極の遠回り 一ノ谷の合戦  エントツ山的カタクリへの道
大永山トンネルーチチ山ー笹ヶ峰ー一ノ谷越ーナスビ平ー中七番

平成17年4月24日   提案 遠回りして行こう ナスビ平 カタクリへの道 


なすび平のカタクリ群生地   愛媛県新居浜市


国土地理院 50000数値図使用(承認番号 平15総使、第634号)

大永山トンネル(南口)−土山越ー獅子舞の鼻ーチチ山の別れーチチ山ー笹ヶ峰ーチチ山の別れー
一ノ谷越ーナスビ平ー中七番ー大永山トンネル  (約 9時間 歩行)

去年讃岐山ウェブネット仲良し会でKYOさん、KAZASHIさん、REIKOさん達と行ったナスビ平。又カタクリの季節がやってきた。故あって
中七番から行くのにどうも気が乗らない。ならば今年は義経流で裏から攻めよう。前日グランマー啓子さんから書き込みがあって偶然
同じルートで行った事が判明。 やっぱグランパは私と気が合うわ

   
大永山トンネル 登山口            沢を右に折れて植林帯に入っていく

大永山トンネル南口に駐車して、今回は冬にラッセル訓練した広い巻き道は通らず、すぐに笹ヶ峰の丸山荘看板がある崖を上がる。この
道を使うと30分で土山越えの尾根道に出れる。(約30分の時間短縮)

  
土山越への尾根道合流点         土山越 (正面の小道から来た)

冬には雪の巻き道で往生したが、このルートだと土山越まであっと言う間に尾根にでる。最近までこの道を知らなかったので去年マーシー
さんに笹ヶ峰までに追い抜かれたのだ。

  
舟窪 ここから急登となる          ヒメシャラやブナなどの自然林

舟窪から急な登り坂が続くが、雪がないので楽勝。木々の間から右手には沓掛山、左後ろには赤石山系が見えて退屈などしない。見慣れ
た岩の風景が現れた。この独特の雰囲気を味わうと間もなくブナの巨木が迎えてくれる。このブナの存在はグランマー啓子さんに教えて
もらったのだが、それからめっちゃ気に入り数回訪れている。


鳥のさえずりが一杯聞こえるブナの森

ブナが現れると 「獅子舞の鼻」が近い。峠を右に巻いて細尾根を進むとそこにつく。くろもじさんによると昔は北側のトラバース道しか無かっ
たらしいが、伊藤玉男さん達がこの尾根道を作ってくれたとの事。


大好きな風景  チチ山の別れ(左)と チチ山


右手前から 獅子舞の鼻ー左の尾根へツナクリ山、西山
奥左(西)から 西赤石ー物住頭ー前赤石ー東赤石ー二ツ岳 と連なる

やせ尾根を下りてチチ山の別れを見上げると、あんな所まで行けるのかい?って思うんだけど、歩いていれば結構簡単に行けるもんだ。
森林限界を過ぎて笹原となる。このチチ山の別れへの稜線に出て振り返ると赤石山系が一望できる。もうすぐあそこにアケボノツツジの
季節がやって来るのだ。

    
丸亀からやって来た人がもう下山してきた。  チチ山の別れ 背中を伸ばす

    
寒風山ー伊予富士方面          チチ山トラバース道から山頂へ上がる標識
  
青空と笹の黄色がかった緑が柔らかく平和な山肌を作り出す。こんな色を出せるのはヴェクさんたち一部芸術家の特権で、我々凡人は
この柔らかさを目で見た何十分の一かでカメラに収める事しかできない。チチ山は男性的な北側の黒く厳しい絶壁と、女性的な南側の
柔らかなる黄緑のスロープを併せ持つ素晴らしい山だと思う。

      
        太陽の光を受けたチチ山南側斜面

   
     チチ山山頂付近から見る笹ヶ峰  まるで徳島の「牛の背」だ

トラバース路からチチ山山頂へのルートはほぼ一直線に天を目指す。この斜面からみた笹ヶ峰、寒風山、伊予富士の山並みはそれぞれ
の山を歩いた記憶を遠い昔の様に懐かしく蘇らせる。また東手には冠山から平家平の稜線が黒っぽい樹林帯と明るい笹原との万華鏡だ。

            
            チチ山の別れ その向こうに冠山と平家平

   
チチ山山頂                   沓掛山

      
     岩で写真をお願いしていると誰かやって来たのでとりあえず一緒に

      
       お〜〜 チチ山から 串ヶ峰と上兜山が見えた〜〜

当初、チチ山まで行けば一ノ谷越へ引き返すつもりでいたが、ここまでくればグランパとグランマー啓子さんに敬意を表して同じルートを
歩くことに。だって笹ヶ峰って目と鼻の先だもんね

        
モミジ谷から笹ヶ峰側のくぼ地       チチ山を振り返る

確かにチチ山から笹ヶ峰は近い。モミジ谷からちょっと急な登りになるが、それも10分くらいの辛抱。笹ヶ峰方面から団体登山者が下り
て来る。笹ヶ峰山頂手前で風を避けて食事中の御夫婦がおられた。後でナスビ平で再会する事に。
山頂では一人だけ男性がおられたので少し話しをする。コーヒーを入れてあげるってバーナーに火を入れてくれたが先がまだ長いので
失礼させて頂いた。


        西黒森 − 瓶ヶ森 −   石鎚山

笹ヶ峰 山頂西手へ出ると 瓶ヶ森と石鎚には雪の筋がはっきり見られた。私にとって笹ヶ峰はいつも風が強く長居が出来ない。山頂には
八ヶ岳で見たような立派なポール式標識が無粋にも立てられていた。風が強いのでこんな標識が管理上良いって事か。チチ山の別れにも
丁度味のある標識の横に無粋な看板が設けられている。看板を設置する人は絶対に芸術家でなければいけない! 余りにも美的感覚が
欠如しているのだ!

   
    寒風山 − 伊予富士          山頂の石鉄大権現様と

さて、先を急ごう。チチ山トラバース路を見え隠れする冠山に向かってひたすら進む。このトラバース路は細い上に傾斜があるので腰に
悪そうだ。

     
チチ山トラバース 樹林帯         チチ山トラバース路

チチ山の別れから冠山への稜線は笹原をなだらかに下っていく。ところどころ笹が生い茂って道が不明だが、尾根道なので問題ない。
一ノ谷舘への分岐を越えると、ますます笹が藪いている箇所も出現する。またサウンド・オブ・ミュージックで見たような一面の草原尾根
もあり変化に富んでいる。

     
一ノ谷 分岐                    左下は一ノ谷舘方面へ

視界が開けて  北側には赤石山脈が連なる    西赤石から二ツ岳まで

       
         振り返ると チチ山の別れーチチ山ー笹ヶ峰が

    
ちょっと道が藪いている場所も           一ノ谷越

見覚えのある一ノ谷越に着いた。さあて、ここからがいよいよカタクリへの道だ〜。ちょっと寄り道しすぎたかな?シャクナゲの急坂を下り、
銅山川源流碑を越えると次第に沢崩れが増えてきた。一年前には考えられなかったような登山道の惨状を目にする。中には迂回できない
お年寄りや女性には危険な場所もあった。

     
銅山川源流碑 ここの沢は何とか無事   ひどい箇所は上へ迂回

さてそうこうするうちに 本日の目的地「ナスビ平」に到着。もう午後3時くらいなのでほとんど人はいない。ねらい目は夕日が差すこの時間
帯だね。表からはこの時間には通してくれないんだけど、裏からごめんナスビ〜

        
                エンレイソウとカタクリ

  
     普通のカタクリ                  白いカタクリ


なすび平のカタクリ群生地   大きく分けて 3面ある

帰りは道を間違って沢道に入ってしまった。笹ヶ峰山頂でお会いしたご夫婦は山口県からはるばる来られた方で途中まで一緒に歩く。
秋のこの道は珠玉、又間違って迷い込むかもしれない。

     
3箇所くらい橋が架けられている       沢沿いのムードあるれる道

        
            エメラルドグリーンの水

   
何か軽井沢の散歩道って感じ?      ありゃ? 通行止めを逆走したみたい

   
Fハウスには行かず 林道へ上がる   林道をトンネルまで歩く アケボノが!
   
このルートがエントツ山が自信をもってお勧めする 「山歩き」と「カタクリ」を堪能出来る究極の贅沢ルートです。



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